国土交通省関東地方整備局は2026年10月27日、「西湘バイパス」の渋滞緩和を目的として、「時間帯別料金の導入」に向けた検討を開始すると発表しました。

対象として想定されているのは、西湘バイパスの石橋料金所出口(熱海・湯河原方面)です。

東京湾アクアラインで実施されている「ETC時間帯別料金」を参考に、混雑する時間帯と比較的空いている時間帯で料金に差を設けることが検討されます。

休日の石橋料金所出口で「時間帯別料金」を検討

神奈川県内では、東西方向を結ぶ道路ネットワークに交通が集中し、各地で渋滞が発生しています。

こうした状況を踏まえ、国土交通省などの関係機関は2016年2月に「神奈川県渋滞ボトルネック検討ワーキンググループ」を設立し、渋滞対策の検討を進めてきました。

2026年10月27日に開催された第8回ワーキンググループでは、西湘バイパスの渋滞対策として、石橋料金所出口における時間帯別料金の導入に向け、具体的な料金案を検討する方針が示されました。

今回の検討案の概要は、次のとおりです。

項目検討内容
対象道路西湘バイパス(E84)
対象料金所石橋料金所出口(熱海・湯河原方面)
対象日休日
料金制度ETC時間帯別料金
参考事例東京湾アクアライン
導入目的渋滞緩和・交通量の時間帯分散

なお、資料では石橋料金所出口の通過料金について、休日割引適用時は150円と示されています。ただし、国府津料金所や橘料金所など、ほかの料金所を通過する場合には別途料金が発生します。

国土交通省関東地方整備局の資料より

時間帯別料金導入後の具体的な料金や適用時間帯については、現時点では決定していません。

東京湾アクアラインの「ETC時間帯別料金」を参考に

今回の検討では、東京湾アクアラインで実施されているETC時間帯別料金が参考事例として挙げられています。

東京湾アクアラインでは、休日の特定の時間帯に交通が集中することによる渋滞を緩和するため、通行する時間帯によって料金を変える仕組みが導入されています。

西湘バイパスでも、同様の考え方を取り入れることが検討されています。

具体的には、混雑する時間帯の料金を高くし、比較的空いている時間帯の料金を安くすることで、利用者に通行時間の変更を促し、交通量を分散させる仕組みです。

例えば、休日の夕方に利用が集中する場合、混雑時間帯の料金を割り増す一方、その前後の時間帯の料金を割り引くことで、渋滞の緩和につなげることが考えられます。

ただし、これは制度の考え方を説明したものであり、実際にどの時間帯を割増・割引の対象とするかは、今後の検討事項です。

観光地での滞在時間延長にも期待

今回の検討では、渋滞緩和だけでなく、熱海・湯河原方面での滞在時間の延長や、観光消費機会の増加についても考慮する方針が示されています。

例えば、帰宅時間を遅らせることで通行料金が安くなる仕組みが導入されれば、観光客が現地で食事や買い物を楽しむ時間を延ばすことにもつながります。

道路の混雑を緩和すると同時に、観光地の経済活性化にもつなげることが期待されています。

10月29日に第1回検討会を開催

具体的な料金制度については、新たに設置される「西湘バイパス交通円滑化対策検討会」で議論されます。

第1回検討会は、次のとおり開催される予定です。

  • 開催日時: 2026年10月29日(木)14時~
  • 開催場所: よこはま新港合同庁舎(WEB会議併用)
  • 主な議題: 交通状況と課題、時間帯別料金案、評価項目について

検討会では、時間帯別料金の導入による効果や影響を確認しながら、適切な料金設定について検討する予定です。

まとめ

「西湘バイパス」では、休日の石橋料金所出口における渋滞緩和策として、ETC時間帯別料金の導入に向けた検討が始まります。

今回の検討は、東京湾アクアラインでの取り組みを参考に、料金設定によって交通量を時間帯ごとに分散させようとするものです。

現段階では、具体的な料金や適用時間帯、導入時期などは決まっていません。

今後、検討会でどのような料金案が示されるのか、また、ETC利用者の通行料金にどのような影響が生じるのかが注目されます。

参照元(一次情報)