ETCカード管理業務では、カード情報の管理、利用明細の取込、割引計算、請求処理、各種帳票の作成など、さまざまな業務を電算システムで行います。

こうしたシステムを長年使用していると、

  • 特定のパソコンでしか利用できない
  • パソコンの故障や入替時に設定作業が必要
  • データのバックアップを担当者が管理している
  • 担当者以外がシステムを操作しにくい

といった問題が出てくることがあります。

そのため、ETCカード電算システムを見直す際に、クラウド型のシステムを検討する協同組合や企業も増えています。

ただし、システムをクラウド化すれば、ETCカード業務に関する課題がすべて解決するわけではありません。

ネットワーク環境や利用者管理、データ移行、制度変更への対応、サポート体制など、導入前に確認しておきたいポイントがあります。

今回は、ETCカード電算システムの「機能比較」ではなく、クラウド化した場合の運用に焦点を当てて、確認しておきたい10のポイントを整理します。

なお、ETCカード電算システムそのものの機能やデータ移行、制度対応、サポートなどを比較したい場合は、以下の記事もあわせてご覧ください。

「ETCカード電算システム」をクラウド化する前に確認したい10項目

クラウド型のシステムを検討するときは、「インターネットで利用できる」という点だけで判断するのではなく、実際のETCカード管理業務をどのように行うことになるのかを確認することが重要です。

特に、次の10項目は確認しておきたいポイントです。

1.特定のパソコンに依存せず利用できるか

従来型のシステムでは、専用ソフトをインストールした特定のパソコンでなければ操作できない場合があります。

このような環境では、そのパソコンが故障した場合や担当者が不在の場合に、業務を継続しにくくなることがあります。

クラウド型では、ブラウザなどを利用してシステムへアクセスできるため、特定のパソコンへの依存を減らせるかを確認します。

2.パソコンを入れ替えるときに大きな作業が発生しないか

パソコンは数年ごとに入れ替えることがあります。

そのたびに、

  • システムの再インストール
  • 各種設定
  • データ移行
  • 動作確認

などが必要になると、担当者やシステム会社の負担になります。

クラウド型の場合、端末側で必要となる作業をどこまで減らせるのかを確認しておくとよいでしょう。

3.データのバックアップをどのように行うか

ETCカード管理では、組合員情報やカード情報、利用実績、請求データなど、多くのデータを扱います。

これらを担当者がUSBメモリや外付けハードディスクなどへ定期的にバックアップしている場合、作業漏れや保存場所の管理が課題になることがあります。

クラウド型のシステムでは、データの保存やバックアップを誰が、どのような方法で行うのかを確認しておく必要があります。

4.複数の担当者で利用できるか

ETCカード業務が特定の担当者に集中していると、休職や退職、異動などがあった際に引き継ぎが難しくなることがあります。

複数の担当者がシステムを利用できれば、請求処理やカード管理を分担しやすくなります。

ただし、誰でもすべての情報を操作できればよいわけではありません。

利用者ごとに権限を設定できるかも確認したいポイントです。

5.インターネット環境に問題がないか

クラウド型システムは、基本的にインターネットを経由して利用します。

そのため、

  • インターネット回線が停止した場合
  • 社内ネットワークに制限がある場合
  • セキュリティ機器によって通信が制限されている場合

などに、どのような影響があるのかを確認しておく必要があります。

特に導入前には、実際に利用する事務所のネットワーク環境で問題なく接続できるか確認しておくと安心です。

6.現在のデータをどこまで移行できるか

システムを切り替える際に重要になるのがデータ移行です。

たとえば、

  • 組合員情報
  • 車両情報
  • ETCカード情報
  • 過去の利用実績
  • 請求情報

など、現在利用しているデータをどこまで新しいシステムへ移行するのかを決める必要があります。

「データ移行できます」という説明だけではなく、何を、どの範囲まで、どのような方法で移行するのかを確認することが重要です。

7.切替時に旧システムとの金額照合を行うか

ETCカード電算システムでは、毎月多くの利用明細や割引、手数料などを処理します。

新しいシステムへ切り替える際には、データを移行するだけでなく、旧システムと新システムで請求結果が一致するかを確認することも重要です。

特に初回請求時には、主要な組合員だけではなく、複数のパターンを確認しておくと安心です。

8.高速道路料金制度の変更に対応できるか

高速道路の料金制度や割引制度は、将来変更される可能性があります。

システム導入時に問題なく利用できても、制度変更のたびに大規模な改修が必要になるようでは、長期的な運用負担が大きくなります。

そのため、

制度変更時に誰が対応するのか、追加費用が発生するのか

といった点も確認しておきたいところです。

9.トラブルや分からないことがあったときに相談できるか

ETCカード業務では、通常の操作方法だけでなく、

「この場合はどのように処理すればよいのか」

といった判断が必要になる場面があります。

そのため、システムの操作方法だけではなく、ETCカード業務そのものについて相談できるサポート体制があるかも重要です。

担当者が交代した場合の引き継ぎ支援についても確認しておくとよいでしょう。

10.将来、担当者が変わっても運用を継続できるか

システムを選ぶ際には、現在の担当者が使いやすいかだけではなく、

3年後、5年後に別の担当者でも同じ業務を行えるか

という視点も重要です。

操作方法や判断基準が一人の担当者だけに集中していると、システムをクラウド化しても属人化は残ります。

システムとあわせて、業務手順や確認方法を整理しておくことが重要です。

クラウド化で「パソコン依存」を減らしやすくなる

ETCカード電算システムをクラウド化する大きなメリットの一つが、特定のパソコンへの依存を減らしやすくなることです。

従来型のシステムでは、

「ETCカード担当者のパソコンでしか処理できない」

という状態になっているケースがあります。

普段は問題ありませんが、そのパソコンが故障したり、担当者が突然休んだりすると、業務が止まる可能性があります。

クラウド型であれば、利用環境や権限設定にもよりますが、複数の端末からシステムを利用できるため、こうしたリスクを減らしやすくなります。

特に、

  • 月次請求
  • カード登録
  • 利用明細確認
  • 各種帳票出力

など、期限のある業務では、「特定の人・特定のパソコンでなければ処理できない状態」を減らすことが重要です。

クラウド化=ETCカード業務が自動化されるわけではない

一方で、注意したいのが、

「クラウド化すればETCカード業務そのものが自動化される」わけではない

という点です。

クラウドは、システムを利用するための環境の一つです。

ETCカード業務には、それとは別に、

  • 誰がデータを登録するのか
  • 誰が内容を確認するのか
  • 例外があった場合に誰が判断するのか
  • いつ請求処理を行うのか
  • 担当者が変わった場合にどう引き継ぐのか

といった業務ルールがあります。

これらが整理されていなければ、システムをクラウド化しても、担当者依存の業務がそのまま残る可能性があります。

重要なのは、

システムをクラウド化すること

だけではなく、

クラウド化をきっかけに、ETCカード業務そのものを整理すること

です。

ETCカード電算システムは「クラウドかどうか」だけで選ばない

現在では、さまざまな業務システムがクラウド化されています。

そのため「クラウド対応」という言葉自体は、システムを選ぶ際の一つの判断材料にはなります。

ただし、ETCカード電算システムでは、それ以上に、

  • ETCコーポレートカード・ETCクレジットカードへの対応
  • 高速道路会社から提供されるデータの処理
  • 組合独自の割引率・手数料への対応
  • ETCマイレージ業務
  • 請求処理
  • 各種帳票
  • 制度変更への対応
  • データ移行
  • サポート体制

など、ETCカード業務そのものに対応できるかを確認する必要があります。

「クラウドだから便利そう」という理由だけではなく、

現在行っているETCカード業務を、新しいシステムでも継続して処理できるか

という視点で比較することが重要です。

ETCクラウドについて

ファーストアクセスでは、協同組合向けのETCカード電算システムとして「ETCクラウド」を提供しています。

ETCクラウドは、インターネットを利用してETCカード管理業務を行うクラウド型のシステムです。

ETCカードの管理、利用明細の処理、請求業務など、協同組合で必要となるETCカード業務を行うことができます。

システムの切替をご検討の場合には、現在の業務内容を確認したうえで、データ移行や運用方法についてもご相談いただけます。

お気軽にご相談ください。

以下のお問い合わせフォームに「クラウド化」とご記載ください。

※実際に利用できる機能や移行できるデータについては、現在の運用状況によって異なります。

まとめ

ETCカード電算システムをクラウド化すると、特定のパソコンへの依存や、端末入替時の作業負担などを減らしやすくなります。

一方で、クラウド化だけでETCカード管理業務のすべての課題が解決するわけではありません。

導入前には、

  • PC・利用環境
  • 運用方法
  • データ移行
  • 制度変更への対応
  • サポート体制

などを確認しておくことが重要です。

そして、システムの切替は、単に「新しいシステムへ変更する」だけではなく、これまでのETCカード業務を見直す機会でもあります。

現在は問題なく業務ができていても、

  • 「担当者が変わっても同じように処理できるか」
  • 「パソコンが故障しても業務を継続できるか」
  • 「将来の制度変更にも対応できるか」

という視点で、一度現在の運用を確認してみてはいかがでしょうか。

ETCカード電算システムの比較・切替をご検討の方へ

ETCカード電算システムを比較するときに確認しておきたい内容を、

「ETCカード電算システム 比較・切替検討ガイド
― 14項目の確認シートと、失敗しない導入手順 ―」

としてまとめています。

機能だけでなく、

  • データ移行
  • ETCマイレージ
  • 請求業務
  • 制度変更への対応
  • サポート体制

など、導入前に確認しておきたいポイントを整理しています。

これからシステムを比較する場合はもちろん、現在利用しているシステムを一度見直したい場合にもご活用ください。

▼▼ 無料ガイドを受け取る ▼▼

現行システムを継続する場合の点検資料としてもご活用いただけます。

ファーストアクセスの「ETCクラウド」とは?

ファーストアクセスの「ETCカード電算システム」はどのようなものか?は、以下のページをご参照ください。

最後まで読んで頂き、誠にありがとうございました。