ETCカードをご利用のみなさま、こんにちは。
今回は、銀行系のETCカードとしてよく利用されている「UCカード」について、過去に存在した様々なカードブランドとの統廃合の流れを時系列でご紹介したいと思います。
1960年代〜1970年代:UCカードの誕生
- 1969年:「ユニオンクレジット株式会社」として設立(第一勧業銀行〈現・みずほ銀行〉系)
- 1970年:「ユーシーカード株式会社(UCカード)」として本格的にクレジットカード事業を開始。当時、日本ではJCBやDCカード(ダイヤモンドクレジット)が台頭していたが、銀行系カードとしてUCカードが発展
1980年代〜1990年代:UCカードの成長
- 1980年代:DCカード、UCカード、NICOS(日本信販)などと並び、大手クレジットカード会社の一つとして成長
- 1991年:VISAおよびMastercardの加盟店業務を開始
- 1994年4月:「ユーシーカード株式会社」に商号変更
2000年代:みずほフィナンシャルグループ再編とクレディセゾンとの提携
- 2001年:「第一勧業銀行」「富士銀行」「日本興業銀行」が合併し「みずほ銀行」が誕生
- 2005年10月: UCカードのプロパーカード(自社発行カード)事業をクレディセゾンに譲渡。ユーシーカード株式会社は存続し、加盟店業務・プロセシング事業を継続。以降、UCカードの発行は「ユーシーカード株式会社」と「クレディセゾン」の2社体制へ
2010年代:
- 2011年:ユーシーカード株式会社がUCグループの加盟店事業・プロセシング事業に特化
- 2013年:「UCカード」の加盟店業務をJCB・三菱UFJニコス・ユーシーカードが共同出資するJMS(ジェイエムエス)へ移管。カード発行は「ユーシーカード株式会社(みずほ銀行系)」と「クレディセゾン」がそれぞれ担当。加盟店管理業務はJMSが担当
- 2019年2月:みずほ銀行とクレディセゾンが包括的業務提携を解消。クレディセゾンはユーシーカードへの出資(約31%)を解消
2020年代:現在のUCカード体制
- ユーシーカード株式会社(みずほ銀行系)は、みずほ銀行の子会社としてUCカードを発行。法人カード・提携カード・プロセシング事業などを展開
- クレディセゾンは、UCカードブランドのカードを発行。セゾンカードとの二本柱でクレジット事業を展開
UCカードの裏面を見ると、発行会社の名称が記載されています。
- 「株式会社クレディセゾン」 → クレディセゾン発行
- 「ユーシーカード株式会社」 → みずほ銀行系のユーシーカード株式会社発行
このように、UCカードは現在も「ユーシーカード株式会社」と「株式会社クレディセゾン」の2社が発行を担当している形となっています。
2社が発行を担当している理由は、クレディセゾンが2005年にUCカードの発行権を取得しており、そのブランド使用権を現在も保持しているため、ユーシーカード株式会社への出資を解消してもUCカードの発行が可能となっているからだと思われます。
最後まで読んで頂き、誠にありがとうございました。