ETCカードをご利用のみなさま、こんにちは。

高速道路料金制度の見直しに関する議論では、「休日割引」や「深夜割引」などが注目されがちですが、もう一つ重要なテーマがあります。

それが、

「大都市圏における激変緩和措置」

です。

現在、首都圏・中京圏・近畿圏では、一部路線で料金が本来より低く設定される「激変緩和措置」が残っています。

国土幹線道路部会では、この措置について今後の方向性が示されました。

今回は資料をもとに、その背景と今後の見通しについて整理してみます。

激変緩和措置とは何か

激変緩和措置とは、高速道路料金体系を変更した際に、利用者の負担が急激に増えることを避けるため、一時的に料金を抑える措置です。

例えば首都圏では、以前は

  • 首都高速
  • 東名高速
  • 中央道
  • 関越道
  • 常磐道

など、それぞれ異なる料金体系が採用されていました。

その後、

圏央道など周辺ネットワークの整備が進んだことを受け、2016年に首都圏の料金体系がシームレス化され、基本的な料率は統一されました。

しかし、急激な料金上昇を避けるため、一部区間では現在も激変緩和措置が継続されています。

現在も料金体系は完全には統一されていない

国土交通省の資料のを見ると、首都圏には現在も複数の料金水準が混在しています。

具体的には、

  • 高速国道の普通区間並み
  • 高速国道の大都市近郊区間並み
  • 海峡部等特別区間
  • 激変緩和措置区間

が存在しています。

つまり、

料金体系の一本化は進んだものの、まだ完全には統一されていない状況です。

首都圏では依然として渋滞が続く

国土交通省は首都圏でさまざまな渋滞対策を進めています。

しかし国土交通省の資料では、

依然として渋滞は発生している

と明記されています。

そのため、料金だけを変更するのではなく、

  • ネットワーク整備
  • 渋滞対策

とのバランスを見ながら検討する必要があるとしています。

激変緩和措置は解除されるのか

国土交通省の資料で最も重要なのはここです。

国土交通省は、
将来的な激変緩和措置の解除については、

  • 周辺高速道路ネットワークの整備状況
  • 渋滞対策の実施状況
  • 地元の意向

を踏まえながら、

個別に検討する

としています。

つまり、

「一斉廃止」ではなく、「路線ごとに慎重に判断していく」方針です。

中京圏でも激変緩和措置は継続

国土交通省の資料では中京圏についても整理されています。

2021年以降、都市圏料金は「整備重視」から「利用重視」へ転換されました。 料金水準は大都市近郊区間並みに統一されたものの、現在も、

  • 上限料金
  • 地方部並みの料金割引

などの激変緩和措置が残っています。

以下の資料の地図でも、黄色で示された区間に激変緩和措置が適用されていることが分かります。

第72回国土幹線道路部会の資料より

近畿圏も同様の状況

近畿圏でも、2017年・2019年の料金体系統一により、都市圏料金は利用重視へ移行しました。 しかし現在も、

  • 旧料金の据え置き
  • 普通区間並みへの引き下げ

などの激変緩和措置が残っています。

以下の資料の地図を見ると、近畿圏でも複数の料金水準が混在していることが確認できます。

第72回国土幹線道路部会の資料より

今後のポイント

国土交通省の資料から読み取れるのは、

激変緩和措置は

「恒久措置」ではない

ということです。

一方で、

すぐに解除されるわけでもありません。

解除には、

  • ネットワーク整備
  • 渋滞状況
  • 利用者への影響
  • 地元自治体との調整

など、多くの条件を考慮する必要があります。

まとめ

大都市圏では、これまで料金体系の統一が進められてきました。

しかし、利用者への急激な負担増を避けるため、現在も一部路線では激変緩和措置が継続されています。

今回の国土交通省の資料では、

  • 首都圏
  • 中京圏
  • 近畿圏

のいずれについても、

将来的な解除の可能性はあるものの、周辺ネットワークの整備状況や渋滞対策、地域の意向を踏まえながら個別に検討する

という考え方が示されました。

高速道路料金制度は現在、大きな見直しが進められていますが、大都市圏の激変緩和措置についても、その議論の重要なテーマの一つとなっています。今後の部会で、対象路線や解除時期などについてさらに具体的な議論が進むかどうか、引き続き注目していきたいところです。


最後まで読んで頂き、誠にありがとうございました。

参照元(一次情報)