ETCカードをご利用のみなさま、こんにちは。

今回は、2025年2月27日に「第2回 関門トンネルにおける今後の維持管理・修繕に関する検討委員会」が開催されたのでご紹介したいと思います。

「第1回 関門トンネルにおける今後の維持管理・修繕に関する検討委員会」 の資料より

本州と九州を結んでいる「関門トンネル」は、1958年開通と開通から70年近く経過し、老朽化しており、中央分離帯のない片側一車線のため一旦事故が発生すれば、通行止めなど影響が非常に大きくなっています。また下関、北九州のどちら側もトンネル前の料金所ではいつも渋滞が発生しています。

「第1回 関門トンネルにおける今後の維持管理・修繕に関する検討委員会」 の資料より

そのため、本州と九州を結ぶ「第3の道路」として「下関北九州道路(下北道路)」の構想の機運が高まっていることは以前ご紹介したことがあります。

とはいえ、完成の見通しも立っていないので、「関門トンネル」は今後もしっかりと維持管理していく必要があり、今回の検討委員会が開催されています。委員は3名で全員が大学教授または准教授です。

検討委員会の設立趣旨は、「関門トンネル」がNEXCO西日本が管理しはじめて今年で20年となり、維持管理・修繕の状況や取り巻く環境の変化について振り返り、専門的および技術的見地から、持続可能な維持管理・修繕に関する課題や対応方策の検討するためとのこと。

前回の「第1回 関門トンネルにおける今後の維持管理・修繕に関する検討委員会」は、2024年12月25日に開催されています。

「第2回 関門トンネルにおける今後の維持管理・修繕に関する検討委員会」 の資料より

今回の第2回検討委員会では、関門トンネルの現地視察の報告と今後の維持管理・修繕に関する検討について議論されました。

「第2回 関門トンネルにおける今後の維持管理・修繕に関する検討委員会」 の資料より

関門トンネルの現地視察について

  • 関門トンネル(文字立坑、下関立坑、パイロット坑等)の現地視察を行い、これまでの会社における管理の状況や現在の構造物や施設設備の状況を確認した。委員からは、会社による不断の取り組みにより、関門トンネルは適切に管理されているとの意見があった。

今後の維持管理・修繕に関する検討について

  • 会社より、現在の関門トンネルの構造物・施設設備の状況や、将来も健全なトンネル機能を確保するために必要な事業の内容を報告した。委員からは、持続的な管理を行うためには、これまで部分補修で健全性を確保している構造物や施設設備も、事後保全と予防保全の対象を整理した上で、予防保全や更新が必須であるとの意見があった。
  • 会社より、渋滞や事故の発生等、現在の関門トンネルで生じている交通課題に対する機能向上の事例を報告した。委員からは交通管理や道路管理の観点に留意しつつ、効果的な機能向上を実施する必要があるとの意見があった。
  • 会社より、関門トンネルを取り巻く環境の変化について報告した。委員からは、将来の労務費・材料費等の変動の予測は難しいものの、持続的な管理を行うためには、適宜計画を見直すことも必要であるとの意見があった。
  • 会社より、関門トンネルを活かした地域との連携について報告した。委員からは、地域活性化や老朽化するインフラ管理への理解促進の観点からも、引き続き積極的に実施することが望ましいとの意見があった。また、関門トンネルと関門橋は相互補完関係にあることや、それぞれが持つ機能を活かすような役割分担も整理すべきではないかとの意見があった。
  • 会社より、関門トンネルの持続的な管理に向けた論点を整理し、①予防保全や更新の実施、②機能向上の実施、③取り巻く環境の変化への対応、④インフラ管理への理解促進の取り組み、を持続的な管理に必要な事項としてとりまとめに盛り込むことを委員に確認した。

将来に管理に関する論点整理

「第2回 関門トンネルにおける今後の維持管理・修繕に関する検討委員会」 の資料より

引き続き、情報をフォローしたいと思います。

最後まで読んで頂き、誠にありがとうございました。