ETCカードをご利用のみなさま、こんにちは。
今回は、新名神の未開通区間である「八幡京田辺JCT~高槻JCT・IC」がいつ開通するのか?に係る「鵜殿ヨシ原の環境保存に関する検討会」が8年ぶりに開催されたので内容についてご紹介いたします。
「八幡京田辺JCT・IC~高槻JCT・IC」間の延長10.7kmについて現在工事中ですが、トンネル区間が約4割、橋梁区間も約4割と構造物比率が高い区間となっています。
また、途中の淀川河川敷に広がるヨシ原(ヨシの群生地)は「鵜殿ヨシ原」呼ばれ、大阪みどりの百選、関西自然に親しむ風景100選にも選ばれています。
この「鵜殿ヨシ原」の良質なヨシ生育環境の保全と新名神高速道路事業の両立を図ることを目的に2013年に「鵜殿ヨシ原の環境保存に関する検討会」が設置されました。

過去9回の検討会が行われ、最後に行われたのが2017年5月でしたが、約8年ぶりに第10回検討会が開催されました。
過去の検討会の結果、以下のようになっていました。
地下水位及び土壌水分に関して、工事が篳篥(ひちりき)用ヨシに与える影響は無いことが確認されましたが、施行に伴い「鵜殿ヨシ原」の一部が改変域となるため、評価・検証の基礎データとして工事着手後も調査を継続
第10回検討会では、
令和5年11月までに橋梁下部工における基礎部の施行が完了したことから、第9回検討会で決定したモニタリング調査項目の調査結果について報告され、篳篥用ヨシの生育環境に対する新名神高速道路事業の影響について評価されました。

各委員からの意見は?
- ヨシの生育状況結果については複合的要因が考えられるため、慎重に分析すること。
- 2年にわたるヨシ原焼きの中止によってつる植物が繁茂したことで、ヨシ原焼きの文化的・植物的な重要性を実感した。
- 今後、つる植物除草が継続されなくなることが懸念事項として残る。
- 生育状況について、単年で評価するのは難しいことも、長期間にわたりNEXCOが調査したのでわかってきた。河川管理者への引渡し時には、ある程度長期間で評価したまとめ方で整理するべきであり、そろそろ調整を始めたほうが良いと思う。
- モニタリング調査における評価について、篳篥用ヨシの生育状況に対し、工事の影響はなかったと結論付けてよい。
- 本検討会において、ヨシ・オギ群落内に篳篥用ヨシが生育することや、篳篥用ヨシの水分条件等の生育環境が判明したことはよい成果となった。
- 篳篥用ヨシの水分条件に対し、工事の影響はなかったと結論付けてよい。
今後のスケジュール
- 次回の検討会は、上部工が完了するまでのモニタリング調査結果を最終報告する場として計画
- 開催時期や開催方法は、今後、構成員と事務局で調整し判断
上記の全体スケジュールについて検討会として了承が取り付けられました。
外環道や圏央道もそうですが、トンネル工事は難易度が高く、予定が延期されることが多いので、開通時期の見直しにならないように祈るばかりです。早期開通を願っています。
最後まで読んで頂き、誠にありがとうございました。