ETCカードをご利用のみなさま、こんにちは。
今回は、2025年11月20日に開催された「奈良県京奈和自動車道連絡調整会議」についてご紹介したいと思います。
この会議に先立ち、2025年10月8日に、奈良県知事、京都府知事、和歌山県知事が主催する「京奈和自動車道建設促進大会」が国会議員や各府県の関係議員、国土交通省、財務省、NEXCO西日本などを招いて東京で開催されています。
奈良県京奈和自動車道連絡調整会議 とは?
奈良県内で事業中の京奈和自動車道(大和北道路・大和御所道路)を着実に推進するため、国土交通省、NEXCO西日本、奈良県の三者が進捗状況や課題等を共有し、協力して課題解決を図ることを目的に設置されたものです。
構成しているのは以下の機関となっています。
- 国土交通省近畿地方整備局
- 西日本高速道路株式会社
- 奈良県
京奈和自動車道 とは?
京都府南部から奈良県北西部、和歌山県北部地区は山地を隔てた盆地で、これらの地域を結ぶ環状の交流は比較的希薄です。
しかし、これらの地域には、世界文化遺産、国宝、重要文化財が数多くあり、こうした地域資源を有機的ネットワークで形成し、近畿の経済・文化・暮らしを支えるのが「京奈和自動車道」であり、大和平野を南北に縦貫して京都と和歌山を結ぶ延長約120kmの高規格幹線道路です。

大和北道路 とは ?
「大和北道路」は京奈和自動車道の一部で、京奈道路の木津IC付近から西名阪自動車道までの区間の延長約12.4kmの道路です。
2025年10月末時点で、用地取得率99%、工事着手率68%となっています。

大和御所道路 とは?
「大和御所道路」は、大和区間と御所区間からなる専用部と一般部から構成される延長約27kmの高規格幹線道路です。
かなりの部分はすでに開通し、現在は、橿原北IC~橿原高田ICの延長4.4kmの区間について整備を進められています。

把握した課題と取組
- 大和北道路について、地質調査結果等による設計の見直し等を実施しており、施工に向けた検討を行っているところ。
- 大和北道路(奈良北~奈良)については、今後、シールドトンネル工事の安全・安心な施工に関するガイドライン、及び有識者の技術的助言を踏まえたトンネル構造の決定が必要。
- 大和北道路については、今後、沿道条件を踏まえた架設時の施工計画の精査が必要。
- 大和御所道路については、今後、大規模な開削トンネル工事を実施予定であり、公共交通等への影響が最小限となるよう施工調整が必要。
- 全体事業費で約876億円の増額を予定しており、今後、近畿地方整備局事業評価監視委員会に諮る予定。
奈良県からの意見
- 「京奈和自動車道」は奈良県にとって経済活性化、地方創生・地域振興、防災面などあらゆる面で非常に大きな効果をもたらす道路として県民の期待も大きい。
- 物価上昇に伴う資機材費や労務費での増額、地質条件の変更による増額については理解するが、今後の事業推進にあたり、更なるコスト縮減の検討を積極的に実施し、地方負担の軽減に努めて頂きたい。
- 早期に整備効果を発現するために、更なるスピードアップを図るなど、積極的に事業推進に取り組んでいただきたい。
- また、本線整備を最優先に進めて頂いているところではあるが、工程上可能な範囲で、田原本ICの整備、御所南ICのフルIC化、未開通となっている側道整備についても事業を推進いただきたい。
- 引き続き、連絡調整会議等を活用し、事業に大幅な変更などが発生する場合は事前に情報共有いただくなど、これまで以上に密な連携を図っていただきたい。
まとめとして以下の事項が確認されました
NEXCO西日本は参加機関からの意見も踏まえ、関係者との一層の連携とその協力を得ながら、課題に対して必要な対策を講じることとし、その取組状況や今後の取組み方針を改めて連絡調整会議で説明すること。
最後まで読んで頂き、誠にありがとうございました。

