ETCカードをご利用のみなさま、こんにちは。
今回は、世界遺産・厳島神社がある宮島の高速道路を使った交通渋滞対策についてご紹介したいと思います。
宮島の玄関口である宮島口周辺は渋滞が深刻で観光シーズンは地元住民の生活にも支障が出ている状況です。そこで、2023年11月の土日祝日、迂回路として広島岩国道路の一部区間の料金を半額にする社会実験が行われました。
- 実施主体:宮島口交通円滑化協議会
- 実施時期:2023年11月(紅葉期)の土日祝(実施日24時間)
- 実施内容:広島岩国道路 廿日市IC~大野ICの高速道路料金の半額割引
- 対象車両:ETCを利用する全車種
宮島口を通過する「通過交通」を国道2号から高速道路へ転換しようとする社会実験です。高速料金を半額にするから宮島口ではなく高速を使って!ということですね。

この社会実験ですが、結果はどのようになったでしょうか?
2024年5月に宮島口交通円滑協議会が実施結果について公表しています。
国道2号の上下線における平均旅行速度の目標値は20km/hでしたが、前年度比較では以下のようになりました。
- 下り:18.1km/h → 26.5km/h
- 上り:13.0km/h → 15.0km/h
一定の効果はあったようですが、上りに関しては目標値を下回る結果となっています。宮島への来島数が18.1%増ということを考えるとある程度仕方がなかったのかもしれません。

社会実験後のアンケート調査では、料金割引利用者の約9割が「満足している」、半額での今後の利用意向は、99%が「利用したい」と回答しています。
また国道2号通過者へのアンケートでは、「半額割引の社会実験を知らなかった」が56%、「利用したかった」が80%と回答しており、告知・PR不足という面もあったようです。
では、2024年11月はどうなるのでしょうか?
2024年10月10日に廿日市市から発表がありました!
2024年11月の土曜日、日曜日、祝・休日(実施日24時間) に去年と同様に廿日市IC~大野IC間を利用する高速道路料金の半額割引を実施
とのことで、2024年も割引を実施するようです。以下、概要です。
- 実施主体:宮島口交通円滑化協議会(事務局:廿日市市)
- 実施時期:2024年11月(紅葉期)の土日祝(実施日24時間)
- 実施内容:広島岩国道路 廿日市IC~大野ICの高速道路料金の半額割引
- 対象車両:ETCを利用する全車種
廿日市市からの発表内容は以下からご確認ください。


去年から2回目ということもありPR効果を含め、今回も前回と同じ目標値と仮定した場合、国道2号の上下線における平均旅行速度20km/h以上が達成されるのか?とても重要な社会実験になりそうですね。
最後まで読んで頂き、誠にありがとうございました。