国土交通省が2025年6月4日に開催した第2回の「高速道路機構・会社の業務点検フォローアップ検討会」に阪神高速が報告した「直近10年間の業務点検セルフ・フォローアップ」について内容をご紹介したいと思います。

2025年6月4日に開催された第2回の「高速道路機構・会社の業務点検フォローアップ検討会」 については以下をご参照ください。

直近10年間の主な取組

主な取組として5つの取組(高速道路事業3つ、高速道路施策1つ、関連事業1つ)が報告されました。

  • ネットワーク整備事業
  • 管理事業
  • 更新事業
  • お客さま満足向上のための取組(施策)
  • 技術力・ノウハウを活用した公共インフラ事業のサポート(関連事業)

ネットワーク整備事業」として、2020年に大和川線と西船場JCTを整備し、民営化20年間で7区間、総延長を約25.9km延長。さらに淀川左岸線延伸部、大阪湾岸道路西伸部を現在整備中とのこと。

阪神高速の資料より

管理事業」として、効率的な維持管理に努めているが、土木構造物の残存未補修数は高止まりの傾向にあり、更なる安全・安心の確保やサービス高度化に必要な取組を推進するために設備の投資・更新費用が顕著に増加する傾向にあるとのこと。

阪神高速の資料より

更新事業」として、高速道路ネットワークの機能を長期にわたって健全に保つために2015年から更新事業を実施しているとのこと。

阪神高速の資料より

お客さま満足向上のための取組」として、毎年度、お客さま満足度調査を実施し、所要時間情報の提供など情報提供を充実させ、LINE公式アカウントによるパーソナライズ化された情報サービスの提供を開始したとのこと。

阪神高速の資料より

技術力・ノウハウを活かした公共インフラ事業のサポート」として、自治体向けに管理道路の維持管理、交通監視・管理業務の受託したり、公共用地取得の推進を支援したりしているとのこと。

阪神高速の資料より

今後の10年(今後の課題)

今後の取組に向けた課題として以下の5点があげられていました。

  • 近畿圏のネットワーク整備の遅れ
  • 事業中路線の早期整備が強く求められている
  • 高速道路の高機能化・多機能化の検討
  • 構造物・設備の高齢化・老朽化や労務費・資材費の高騰への対応
  • 有料道路事業者としての役割を十分果たすことが厳しい状況
阪神高速の資料より

早期のネットワーク整備と財源の確保が必要」という提案で、他の道路会社と比べると近畿圏はミッシングリンクが多いので、早期のネットワーク整備という点がより大きな課題としてあがっているなあと感じました。

最後まで読んで頂き、誠にありがとうございました。