ETCカードをご利用のみなさま、こんにちは。

今回は、「ETC専用化」についての現状の課題と対応方針について書いてみたいと思います。

2020年12月7日に、国土交通省は、「ETC専用化等に向けたロードマップ」を策定し、「ETC専用化について都市部は5年、地方部は10年程度での概成を目指す」という方向性を打ち出しました。

高速国道のETC専用化に大きく舵を切った理由は、大きく2つあります。

1つ目が、ETCの活用による利便性向上です。ETC専用化によって、料金所渋滞の解消、管理コストの削減、高速道路内外の各種支払における利便性向上を目指すというものです。

2つ目が、社会情勢の変化です。新型コロナウイルスの蔓延とETC利用率の拡大という状況を見て、ETC専用化によって料金所のキャッシュレス化、タッチレス化を進めようとするものです。

ETC専用化を都市部5年、地方部10年というスケジュールで目指す上で、いくつかの課題があります。主な課題は、ETCカード非保有者対策、車載器非搭載車対策、非ETC車の誤侵入対策です。

それぞれ対応方針がでていますが、対応するのにそれぞれ、それなりに時間がかかるということなのでしょう。

将来的な検討事項の中で注目したいのが、「将来的な本線料金所の撤去」です。

本線料金所の大きな問題は、事故の発生です。機能的に必要なくなった本線料金所は、少しづつ撤去が進められていますが、現状、別の方法に代替できない役割もあり、撤去の大きなハードルとなっています。

ETC専用化で解決できる課題もあるのですが、それ以外の課題もあり、順次対応していく必要があります

ETC専用化」に向けた課題だけではなく、「ETC専用化」が完了した後にも課題があることがわかります。

本線料金所が順次撤去」されれば、「ターミナルチャージの重複徴収」の撤廃も進む可能性が高まるでしょう。

国土交通省は、高速道路を継続的に進化させることによって新たな社会の創造に貢献することが必要と考えています。高速道路の進化には「ETC専用化」だけでなく、災害対策や自動運転対策、物流の中継拠点などが含まれています。

今後、高速道路がどのように変化・進化していくのか楽しみですね。