ETCカードをご利用のみなさま、こんにちは。

今回は、2024年4月に発表されたNEXCO中日本の「営業概要」と「中期経営計画における特徴的な施策」についてご紹介したいと思います。

2023年度の営業概要

  • 通行台数、料金収入ともに2022年度を上回っています
  • SA・PAの「飲食・物販」は、去年度比111.8%と料金収入以上の回復をしています
  • SA・PAの「GS」は、去年度比106.9%となっています。

以下、NEXCO中日本の資料を載せておきます。

NEXCO中日本の資料より

NEXCO中日本では、2021年度~2025年度の5年間の中期経営計画が出されていましたが、残り2年を迎えて2024年4月に「中期経営計画の見直し」が行われました。

理由としては、取り巻く環境の変化に的確に対応していくためというのがあげられています。

見直しが行われた「中期経営計画」ですが、以前ご紹介しましたNEXCO東日本のものと近い施策も多いため、今回はNEXCO中日本に特徴的な施策をご紹介したいと思います。

中期経営計画における特徴的な施策

まずは、「事業におけるデジタル化の推進」です。

次世代の道路管理の実現に向け「東京支社」にて、最新のセンサーや監視カメラを利用して高速道路上での事故や落下物など複数の異常事態に対し即時対応するオペレーションを検証し、課題を解決しながら試行を繰り返した上で、その後の全社展開へつなげる取組みを推進しているとのこと。

さらに、先行的に技術を試行する現場を「マザー現場」と名付け、全24カ所の現場事務所で各技術の検証を実施し、それを集約して先行導入するサービスセンターを「ショーケース」として位置付け、全体業務のシナジー効果を検証する取組みを実施しているとのこと。

NEXCO中日本の資料より

また、建設現場では、調査、設計、施工、検査、維持管理、更新までのすべてのプロセスにおいてICTを導入することを目指し、「受発注者間のデータ共有」、「3次元モデル作成による可視化」、「現場管理の効率化・高度化」、「遠隔臨場による施工管理の省力化」などに取り組むとのこと。

NEXCO中日本の資料より

次が、「革新的な技術の実装」です。

「除雪車の自動運転技術の開発」や「グラウンドアンカーの緊張力点検技術の開発」、新たなコンクリート材料である「環境配慮型コンクリートの導入」、中性子ビームを活用した「新しい非破壊検査技術の開発」など実現すれば新たな価値創造となる革新的な技術の開発・実装を推進するとのこと。

NEXCO中日本の資料より

次が、「国内外における新たな事業領域への展開」です。

ICに隣接する複合商業施設に「温浴施設」をオープンしたり、高速道路沿線の耕作放棄地を活用した「野菜栽培」、高速道路の高架下空間を活用した「分譲住宅賃貸住宅」など地域活性化ビジネスを展開していくとのこと。

NEXCO中日本の資料より

また「ETC」を高速道路料金の支払い以外に活用する「ETC多目的利用サービスの拡大」として、駐車場、フェリー、ドライブスルーなどに「ETCX」の導入を推進していくとのこと。

NEXCO中日本の資料より

「事故対策による安全性の向上」、「新たなリニューアル工事」、「激甚化・頻発化する気象災害への対応」、「SA・PAサービス機能の強化、拡充」などNEXCO東日本の重点施策と同様の施策ももちろんありますが、それ以外にNEXCO中日本独自の施策がありましたので、ご紹介しました。

普段何気なく利用している高速道路について事業者側はこのように考えているのだということが少し理解できるのではないでしょうか?

最後まで読んで頂き、誠にありがとうございました。