ETCカードをご利用のみなさま、こんにちは。
今回は、名古屋の周辺半径30~40km圏を環状に結ぶ「東海環状自動車道(東海環状道)」において2024年度開通予定の一部路線にて開通が最大で半年程度遅れる可能性があることについてご紹介したいと思います。
「東海環状道」は、2026年度に全面開通の予定で、未開通の3区間のうち2区間が2024年度開通予定となっていますが、現状どこまで整備が進んでいるでしょうか?
「東海環状道」の右側は「東回り」、左側は「西回り」と呼ばれ、未開通となっているのは、「西回り」の一部の区間です。「西回り」は岐阜県と三重県を初めて結ぶネットワークで地元では早期開通が求められている道路でもあります。

未開通の区間は大きく以下の3つです。
・【2024年度開通(予定)】大安IC~いなべIC
・【2024年度開通(予定)】大野神戸IC~山県IC
・【2026年度開通(予定)】いなべIC~養老IC
3つの未開通区間のうち2つが2024年度の開通を予定しており、残りの1つが2026年度の開通予定となっています。
全線が開通すれば、愛知、岐阜、三重の3県を結ぶ幹線道路となり、東名、新東名、名神、新名神、中央自動車道、東海北陸自動車道といった高速道路と一体となる広域的なネットワークになります。
しかしながら、2024年7月31日のNEXCO中日本の縄田社長定例会見にて、
「糸貫IC」~「大野神戸IC」は橋梁工事での遅れが生じたため、開通が最大で半年程度遅れる可能性がある
と発表されました。

「開通延期」は残念ですが、安全に工事を行って無事に開通をむかえてほしいですね。
また、2024年8月5日に国土交通省とNEXCO中日本にて「東海環状道」の未開通区間の一部IC名称が決定したと発表がありました。

工事中の名称と変更されたIC名もありますね。

上記以外の未開通の区間についても状況の変化があります。
・【2026年度開通(予定)】いなべIC~養老IC
2026年度開通見込みの「養老IC」~「いなべIC(工事中名称:北勢IC)」間の新設ICの正式名称はまだ未定であり、養老トンネルの工事が難航しているとのことで、現時点では2026年度開通は不透明な状況となっています。
こちらの問題ですが、養老トンネルの工事区間で湧き水が発生しており、2024年4月25日には、国立研究開発法人「土木研究所」の上席研究員を座長とした「第1回 養老トンネル施工技術検討会」が開催されています。

技術検討会では、
北工事は断層破断帯、南工事はリニアメントで湧水が発生。今後も断層や亀裂の状態など地質の予測が難しく、残る堀削区間における湧水発生位置の特定は困難。水抜きや補助工法を実施するなど安全に十分配慮した工事が必要。
との意見が出ており2026年度の開通が不透明な状況となっています。
最後まで読んで頂き、誠にありがとうございました。
(2024.10.18 追記)↓
2024年9月24日から国土交通省 中部地方整備局は、東海環状道を含む2024年度開通予定の4路線5区間の総延長42.6kmの新たな道路ネットワークについてPR活動を開始しました。