国土交通省が2025年5月22日に開催した第1回の「高速道路機構・会社の業務点検フォローアップ検討会」にNEXCO西日本が報告した「直近10年間の業務点検セルフ・フォローアップ」について内容をご紹介したいと思います。

2025年5月22日に開催された第1回の「高速道路機構・会社の業務点検フォローアップ検討会」 については以下をご参照ください。

直近10年間の主な取組

主な取組として8つの取組(高速道路事業5つ、関連事業3つ)が報告されました。

  • 高速道路ネットワーク整備、機能強化
  • コスト縮減
  • 維持管理・老朽化対策
  • 災害・事故対応
  • 工事等の品質確保
  • SA・PAのサービス充実(関連事業)
  • 人口減少下でのサービス維持(関連事業)
  • 社会的課題解決(関連事業)

高速道路事業に関しては、NEXCO東日本、NEXCO中日本と概ね似た取組でしたので割愛させて頂きますが、関連事業に関しては、他の2社の方向にはなかった観点がありました。

それが「人口減少下でのサービス維持」です。

地方部の人口減少、従業員の担い手不足等の社会情勢の変化も踏まえたサービスの維持を実施しているとのことで、現状では現在の店舗サービスの維持が困難な状況とのこと、省人化対応など新たなサービス提供・運営維持のあり方を模索しているとのことでした。

特にガソリンスタンドの持続的運営に関しては、立地上の制約やスタッフ不足により厳しい経営環境とのことで、現状はぎりぎりで運営を維持しているとのこと。今後は老朽化した地下タンクの更新などの財政面での課題にも直面していると報告されました。

今後の10年(国、機構との関係への提案)

国、機構との関係で特に提案したい事項として以下の2点の提案がありました。

  • 高速道路事業の安定的な運営
  • 利便性向上に向けた費用負担のあり方

この2つの提案にいたる現状認識は以下の通りです。

・高速道路事業の安定的な運営

NEXCO西日本の資料より

労務単価や材料費が高い水準で増加傾向となっており、老朽化対応や大規模災害への備えを進めるためには、財源確保の検討が必要であると提案がありました。

利便性向上に向けた費用負担のあり方

NEXCO西日本の資料より

ガソリンスタンド網の維持やシャワーステーションの設置などの整備・更新には財源的な制限があり、財政的な支援や費用負担のあり方など関係機関との緊密な調整がより必要と提案がありました。


NEXCO東日本やNEXCO中日本の提案と比べると、「とにかく財源の確保が必要」という提案になっていたように思いました。

最後まで読んで頂き、誠にありがとうございました。