ETCカードをご利用のみなさま、こんにちは。
今回は、海外における道路(高速道路含む)の渋滞緩和策についてご紹介したいと思います。
海外では、渋滞緩和策として以下の2つの取組が主流です。
- 料金変動制
- エリア課金
どちらも渋滞緩和や環境改善といった政策目的を実現することを狙った取組で、ロードプライシングと呼ばれることもあります。
料金変動制を導入しているのは、アメリカ(カリフォルニア州)、シンガポール、フランスなどで、交通量に応じて料金が変わるケースや特定の条件によって料金が変わるケースなど同じ料金変動制ですが中身はさまざまです。

エリア課金を導入しているのが、イギリス、スウェーデン、イタリアなどです。こちらは都心に進入する車が一定額の課金をされるという取組です。

ニューヨークでは、2024年6月30日からマンハッタンのビジネス街への流入または流出する車両に対して課金するエリア課金が導入される予定でしたが、州知事によって無期限延期とされました。
では、日本はどのようになっているでしょうか?
日本の高速道路で導入されている休日割引や深夜割引は料金変動制の1つとされていますが、今後はより混雑に応じた柔軟な料金体系にしようと国は検討を進めています。
国土交通省が主催し、高速道路の料金・割引に関する検討を行う有識者会議である「国土幹線道路部会」は、2024年8月28日に開催された「第66回部会」において以下のように議論を進めると発表しています。
2024年度中に本部会において「混雑等に応じた柔軟な料金体系に向けた当面の実施方針」と「モデル箇所の選定方針」を決めた上で、2025年度以降にモデル箇所での試行実施、試行結果の分析・とりまとめを行い、最終的に混雑等に応じた柔軟な料金体系の本格的実施を進めたい
日本で「エリア課金」が導入されることはないかと思いますが、新たに導入が検討されている「料金変動制」がどのようなものとなるか注目しています。
最後まで読んで頂き、誠にありがとうございました。