ETCカードをご利用のみなさま、こんにちは。

今回は、「自動運転社会と次世代高速道路」について書きたいと思います。

現在、世界中で自動運転技術の開発が進んでおり、将来的には自動運転社会になるかどうかではなく、それがいつになるのかが話題になっています。

特に高速道路は、一般道路と比べると自動運転に適していると言われており、すでに、2021年には「高速道路におけるトラックの後続車無人隊列走行」が実現しています。

ただし、商業化に向けては割り込みなどの対応が課題で、隊列が途切れてしまっても自動運転に切り替えて走行を続けられるようなレベル4の自動運転を搭載するトラックが必要とされています。

また、自動運転技術は、車単体で成り立つものではなく、道路との連携が必要だと考えられており、高速道路からの情報提供によって自動運転の支援が必要と考えられています。

現在、インターチェンジ合流部にて合流先の車線の交通状況の情報提供など、自動運転の実現を支援する道路側からの情報提供の仕組みについて、道路会社や自動車メーカーなどによる共同研究が行われています。

NEXCOでは、自動運転車の合流支援以外に、自動運転の実現のための道路側からの支援として、リアルタイム全線監視や、自動運転対応標識自動運転専用レーン自動駐車向けのバレーパーキングなど、社会情勢の変化や技術革新の進展に合わせた重点プロジェクトを構想しています。

自動運転社会に向けて、どのようなサービス提供が可能か、道路会社もいろいろと考えているようです。

NEXCO東日本は、2040年頃までの将来的な高速道路の在り方として、2021年4月28日(水)の社長定例会見にて「自動運転社会の実現を加速させる次世代高速道路の目指す姿」を公表しています。

NEXCO東日本が目指す「新たなモビリティサービス」について

詳細は、上記資料を見ていただきたいのですが、自動運転社会に向けて道路会社の動きも今後注目ですね。

自動運転に関しては、国土交通省の「自動運転に対応した道路空間に関する検討会」にて、政府目標達成のために道路インフラが早急に取り組むべき事項を2019年11月26日に「中間とりまとめ」として提言しています。

自動運転に対応した道路空間に関する検討会中間とりまとめ

その後、2020年6月29日に、「第5回 自動運転に対応した道路空間に関する検討会」にて、「中間とりまとめ」後の国内の動きや、「最終とりまとめ」のスコープについて検討されています。

その時の資料をご紹介します。

自動運転に関して、現在、政府では大きく以下の3つの目標に向けて取り組んでいます。

 1.高齢者を中心とした移動手段を確保するための自動運転移動サービス

 2.ドライバー不足を意識したトラックの隊列走行

 3.高速道路での自家用車レベル4での自動運転の2025年目途での実現

上記を実現するために2020年5月に道路法の一部を改正し、車を誘導する磁気マーカーや隊列走行において道路インフラ側からの支援を行う安全運転支援装備を道路法上の道路付属物、自動運転補助施設として認定し、整備することが可能となりました。

自動運転に関してはまだ技術的に流動的な部分も多く、決め打ちで政策決定できない難しさがありますが、高速道路がキーになることは間違いないので、今後に注目ですね。