ETCカードをご利用のみなさま、こんにちは。

今回は、国土交通省と経済産業省が2023年3月29日に発表した「高速道路における電動化インフラ整備加速化パッケージ」についてご紹介します。

国土交通省プレスリリースより

高速道路における電動化インフラ整備加速パッケージ」とは以下の内容です。

  1.高速道路における2025年度までの整備計画の公表
  2.充電インフラ補助金の予算拡充・補助額の引き上げ
  3.高速道路外のEV充電器の活用の検討
  4.SA・PA駐車場の整備費用への国費支援制度の創設

背景としては、クリーンエネルギー自動車の普及に向けて、車両の普及と表裏一体にある充電・水素充てんインフラの整備が不可欠であること、また、これまで高速道路のSA・PAにおいては、50kW以下の出力の充電器が大半であり、22年度には、90kW以上を中心に高出力の充電器の設置や複数口の充電器の設置が進んでいますが、更なる利便性向上がカギとなっていることなどがあります。

国土交通省プレスリリースより

この状況を受け、国土交通省と経済産業省は、充電器の大幅増加と高出力化・複数口化を促し、利用者がいつでも快適にEV充電できる環境を目指すために、高速道路及びその周辺における電動化インフラ整備を加速する取り組みをとりまとめたのが、「高速道路における電動化インフラ整備加速化パッケージ」です。

1.高速道路における2025年度までの整備計画の公表

NEXCO3社と株式会社e-Mobility Powerは、高速道路のSA・PAにおいて、今後2025年度までに1100口程度まで整備を進める見込み。

国土交通省プレスリリースより

2025年度末までに2020年度末比約2.7倍、2022年度末比2倍以上となる1100口のEV急速充電器を整備予定との整備計画を公表しました。

2.充電インフラ補助金の予算拡充・補助額の引き上げ

充電・充てんインフラ等導入促進補助金300億円のうち、約175億円を充電器に措置するとのこと。前年度の65億円から約3倍へ引き上げられます。

国土交通省プレスリリースより

また、1期6口の充電器を設置する場合、工事費の補助上限額をこれまでの3100万円から6200万円に倍増し、公共用の高出力充電器(90kW以上)については、初期費用に係る補助率・上限額を1/2から1/1へ、これまで150kW以上の設備は補助枠が一律上限400万円としていたところを、設置設備の総出力が250kW以上なら上限500万円、350kW以上なら上限600万円へと引き上げられることが発表されました。

3.高速道路外のEV充電器の活用の検討

料金調整により、高速道路の路外に設置されたEV急速充電器も利用することができる制度や新たな課金・決済(ETC決済連携等)の導入について、関係機関と連携の上、2024年度から順次実施できるよう検討を進めるとのこと。

国土交通省プレスリリースより

4.SA・PA駐車場の整備費用への国費支援制度の創設

EV充電施設や自動運転車両拠点施設など利用者利便の確保に資する機能高度化施設と一体となって整備される駐車場の整備費用の一部について国費支援制度を創設し、高速道路機構が、国からの補助金を財源として、駐車場の整備主体となる高速道路会社へ無利子貸与を行うことができるようにするために法改正を予定しているとのこと。

国土交通省プレスリリースより

2025年度までにEV急速充電器を約1,100口に増設する件については、NEXCO3社と株式会社e-Mobility Powerから同日にプレスリリースがありました。

2022年度整備箇所(28箇所、107口)に合わせて、新設される2023年度整備予定箇所(61箇所、211口)も発表されました。

NEXCO3社と株式会社e-Mobility Power のプレスリリースより
NEXCO3社と株式会社e-Mobility Power のプレスリリースより
NEXCO3社と株式会社e-Mobility Power のプレスリリースより
NEXCO3社と株式会社e-Mobility Power のプレスリリースより
NEXCO3社と株式会社e-Mobility Power のプレスリリースより

電動化社会に向けてのインフラ整備計画が着々と進んでいくようです。

電動車の普及状況を踏まえながら、ガソリン車並みの利便性を実現するとして、2030年までに15万基の充電器(急速充電器3万基)を目指しているとのこと。

最後まで読んで頂き、誠にありがとうございました。