ETCカードをご利用のみなさま、こんにちは。

高速道路の利用は、基本的には時間短縮になるのですが、曜日や時間帯によっては渋滞が発生し、事故につながるケースもあります。

今回は、高速道路の渋滞に関する資料をご紹介したいと思います。

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  1.大都市圏における渋滞損失時間(国際比較)
  2.都心部の環状道路の使われ方
  3.圏央道の整備効果
  4.中枢中核都市における渋滞損失時間

1.大都市圏における渋滞損失時間(国際比較)

まずは大都市圏の渋滞です。世界の渋滞ランキングが下図にありますが、ロサンゼルスの渋滞は世界的に有名ですが、東京、大阪、名古屋など日本の大都市もかなり上位にランクされています。

国土交通省の資料より

日本は今後、人口減少期を迎えますが、経済成長を続ける活力ある国であるためにも、渋滞削減による生産性向上を図り、大都市を中心に世界から投資を呼び込む魅力ある環境を整備することが求められています。

2.都心部の環状道路の使われ方

首都圏では、三環状道路の整備によって都心部の交通がうまく分散されていますが、一方で、日中時間帯への交通量の偏りがあります

国土交通省の資料より

上図をみると、2010年と2021年の比較ですが、圏央道の整備によって渋滞(赤)が減少していることがわかります。一方、夜間帯は交通量に余裕があるままとなっていることもわかります。

首都圏3環状道路(中央環状、外環、圏央道)の整備状況について

3.圏央道の整備効果

圏央道の整備によって都心部の渋滞が分散したことがわかりましたが、渋滞の分散以外にも圏央道の整備の効果がありました。

大型物流施設の増加です

圏央道の沿線自治体の大型物流施設は、7年間で約150件増加し、それにともない、従業者が増え、法人住民税ならびに固定資産税が増加し沿線自治体の収入となっています。

国土交通省の資料より

首都圏の三環状とは、内側から「中央環状(首都高)」、「外環」、「圏央道」を意味します。

中央環状(首都高)」は、2015年に全線47kmが整備され、「圏央道」も全線300kmが2025年には整備完了予定となっています。3環状の中で整備が遅れているのが真ん中に位置する「外環」です

現状は、トンネル工事の地盤事故などによって「外環」に関しては全線開通はかなり先のことになりそうです。

4.中枢中核都市における渋滞損失時間

渋滞による損失時間ですが、約半分は三大都市圏となっていますが、残りの半分のうちの45%が三大都市圏を除く59市の「中枢中核都市」となっています。

国土交通省の資料より

三大都市圏以外でも、福岡市、広島市、札幌市、北九州市、岡山市、熊本市、仙台市などの「中枢中核都市」の渋滞対策が必要となっています。

【熊本都市高速?】3本の道路を有料の都市高速道路方式で整備する方向で本格的に検討開始

まとめ

渋滞対策として、「首都高への深夜割引導入」や、深夜帯へ交通を分散させるために「深夜割引の見直し」、「繁忙期の休日割引の適用停止」などが実施されており、今後は、渋滞状況に応じた「料金変動制(ダイナミックプライシング)の導入」なども検討されています。

現在は、「高速道路ネットワークの整備」「料金割引」を通じて、渋滞削減の政策が進められいますが、今後の日本の高速道路政策がどのようになっていくのか注目です。

最後まで読んで頂き、誠にありがとうございました。

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