ETCカードをご利用のみなさま、こんにちは。

今回は、高速道路の料金徴収期間の延長が可能となる「道路整備特別措置法及び独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構法の一部を改正する法律案」が、2023年4月6日に衆議院本会議で可決されたことをご案内したいと思います。

今回の法律案は、

高速道路の料金徴収期間を延長し、併せて高速道路料金の確実な徴収を図るとともに、SA・PA の利便性を高め、高速道路の適正な管理や機能強化を推進するためのものです

衆議院にて法律案が可決されたことに伴い、高速道路の料金徴収期間が2115年まで50年延長されることがほぼ確実となりました。

現時点(2023.04.11)は、「参議院で審議中」となっています。

衆議院HPより

内容を抜き出すと以下のようになっています。

  • (1)高速道路の料金徴収期間の延長

    ➀ 高速道路の更新・進化のために必要な事業の追加にあたり、確実な債務返済のために債務返済期間(国土交通大臣への許可申請日から 50 年以内)を設定します。

    ➁ 料金徴収期限を最長で令和 97 年9月 30 日まで延長できることとします。
  • (2)高速道路料金の確実な徴収

    ➀ 車両の運転者に加え、使用者にも高速道路料金を請求できることを明確化します。

    ➁ 軽自動車・二輪車による料金不払いがあった場合、高速道路会社等は、軽自動車検査協会等から使用者の情報を取得することができることとします。
  • (3)SA・PAの機能高度化

    SA・PA における利用者利便に資する施設と一体的に整備される駐車場の整備費用の一部について、高速道路機構から高速道路会社への無利子貸付制度を創設します。
  • (4)地方道路公社等が管理する有料道路の整備促進等

    地方道路公社等が管理する有料道路の整備促進等のため、当該道路のプール制の対象を追加(未供用の道路を追加)します。

衆議院の優越

憲法は、衆議院と参議院の意思が一致しないときに、いくつかの点で、衆議院に強い権限を認めています。これを「衆議院の優越」といいます。

「法律案」については、衆議院の優越の対象となるのは、

  • 衆議院で可決した法律案を参議院が否決または修正議決したとき
  • 参議院が衆議院で可決された法律案を受け取ってから60日以内に議決しない場合に、衆議院で参議院が否決したとみなす議決をしたとき

となっています。

優越による結果は、衆議院がもとの案を出席議員の3分の2以上の賛成で再び可決したとき、法律となります。(ただし、両院協議会を求めることもできます)

「道路整備特別措置法及び独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構法の一部を改正する法律案」は、2023年4月6日の採決時、賛成会派が、自由民主党・無所属の会、日本維新の会、公明党、国民民主党・無所属クラブとなっており、各会派の衆議院議員数は3分の2以上となっていることから、本法律案の成立がほぼ確実になりました。

最後までご覧いただきありがとうございます。