ETCカードをご利用のみなさま、こんにちは。

以前、「北九州都市高速(北九州高速)」の5号線延伸(戸畑枝光線)が課題となっていることをご紹介しましたが、北九州市と福岡北九州高速道路公社は、2023年4月4日に、

「戸畑枝光線」において令和5年度から北九州市の街路事業と福岡北九州高速道路公社の有料道路事業の合併施行方式での整備を進める

と発表しました。

北九州高速のプレスリリースより

有料道路事業については、2023年4月5日から事業着手するとのこと。

北九州高速道路の経路図(福岡北九州高速道路公社のHPより)

2001年に供用が開始されたオレンジ色の「5号線」は、1998年に「戸畑大谷線」として福岡北九州高速道路公社の整備計画に追加されましたが、2001年に枝光~大谷間の供用開始後に、建設債務償還が困難とのことで、戸畑~枝光間の整備計画が削除されました。

これを受け、一旦、北九州市は、戸畑~枝光間を無料の一般道路事業で整備する方針を決定し、戸畑枝光線として都市計画を変更します。

しかし、整備事業を進めていく中で、戸畑枝光線の事業費と道路維持管理費の確保が問題となり、戸畑枝光線の有料化が検討されることになりました。

その結果、北九州市内部での「公共事業調整会議」では、費用対効果1.11として有料化した場合においても充分整備効果が見込まれるとの検討結果を発表しその後、外部有識者会議である「公共事業評価に関する検討会議」でも、戸畑枝光線の有料化が支持される結果を発表しました。

この検討結果を踏まえ、北九州市では、都市計画変更、有料道路事業認可などの所定の手続を経て有料化が決定され、2023年4月から北九州市の街路事業と福岡北九州高速道路公社の有料道路事業の合併施行方式での事業着手が開始されることになりました。

有料道路事業については福岡北九州高速道路公社が事業主体となり、供用後の通行料金を原資に事業費を90億円投資することで、北九州市の街路事業費が45億円縮減される見込みとのこと。

また、本路線の維持管理については、同公社が供用後の通行料金を原資に北九州高速と一体的に行うとのこと。

北九州市では、戸畑枝光線を有料化することで、利用者に通行料金の負担が生じるものの、安全性・走行性・受益性が高まり、北九州高速のポテンシャル向上につながるとともに、公共事業に係る費用縮減により、将来世代への負担が軽減し、持続可能な社会につながるといったメリットを挙げています。

戸畑枝光線の完成が楽しみですね。

ちなみに完成は、2033年度の見込みです。