ETCカードをご利用のみなさま、こんにちは。
今回は、本州と九州を結ぶ「第3の道路」として構想され気運が高まっている「下関北九州道路(下北道路)」についてご紹介したいと思います。
現在、本州と九州を結んでいる道路は「関門トンネル」と「関門橋」があります。それぞれ1958年開通、1973年開通と開通から50年以上経過し、老朽化しており、物流・産業の活性化、災害時の代替路として本州と九州を結ぶ3つ目の道路として「下関北九州道路(下北道路)」が構想されています。
現在、2024年5月にルート案がまとまり、都市計画決定に向けた手続きが進んでいます。2024年7月19日から8月20日まで都市計画の原案の縦覧が行われました。
また、2024年8月23日には、福岡県知事、山口県知事などが下関北九州道路の早期実現を求めて国に要望を行っています。
ルートは起点となる下関市の旧彦島有料道路に接続する場所と終点となる小倉北区西港町の北九州都市高速道路に接続するおよそ8キロで、この区間には下関市側に2か所と北九州市側に1か所のハーフインターチェンジが設置される構想となっています。

海峡部分には、2.2キロにつり橋が計画され、総事業費は最大約3,500億円が見込まれています。
計画では、つり橋を支える柱の間は、国内最長の明石海峡大橋が1991mで、下関北九州道路は1500mとなっており、完成すれば国内2番目の長さになりそうです。
2026年度までに都市計画の決定を行うことを目指しており、決定されれば、国の事業化を待つことになります。
事業化決定後は、用地買収、着工という手順を踏んでいくことになりますが、明石海峡大橋は昭和44年に計画策定されるも完成は約30年後の平成10年となっており、「下関北九州道路」がいつ完成するか見通しは立っていません。
関門海峡は、「壇ノ浦の戦い」や「馬関戦争」など歴史の舞台にもなった交通の要衝ですが、老朽化した「関門トンネル」と「関門橋」の補修工事などによる渋滞や通行止めが頻発することが問題視されています。

都市計画案は、2024年10月1日に公開予定となっており、10月1日~11月1日に縦覧される予定とされています。
今後の動きに注目ですね。
ETC関連の話としては、
「関門トンネル」はNEXCO西日本が管理し、通行料金を徴収していますが、全国にあるNEXCO路線で唯一ETCが使えません。
理由としては、「料金所で一旦停止することで交通量を減らし、トンネル内での事故を防ぐこと」があげられています。
たしかに、「関門トンネル」は中央分離帯のない片側一車線で、一旦事故が発生すれば、通行止めなど影響が非常に大きくなっています。その分、下関、北九州のどちら側もトンネル前の料金所ではいつも渋滞が発生しています。

これも「下関北九州道路」が開通すれば解決するのかもしれませんね。
門司を通らずに小倉から下関、下関から小倉に行くことができれば、分散効果もはかれそうですね。
関門トンネル、関門橋ともに老朽化しているので、事業化決定後は早期開通に向けてがんばってほしいですね。個人的には2030年代に開通することを望んでいます。
最後まで読んで頂き、誠にありがとうございました。