ETCカードをご利用のみなさま、こんにちは。

今回は、2025年11月19日に、高速道路の料金・割引に関する検討を行う有識者会議である「第69回国土幹線道路部会」が開催されましたので、内容をご紹介したいと思います。

前回の「第68回国土幹線道路部会」が開催されたのが、2025年8月5日でした。内容は以下でご紹介いたしました。

今回の部会のアジェンダは以下となっています。

  • 関係団体へのヒアリング
  • 高速道路料金について

道路局長からアジェンダに関した説明があり、その後、報告と議論に進みました。

関係団体へのヒアリング

第69回国土幹線道路部会の資料より

車種区分のあり方について議論するために関係団体へのヒアリングがあり、オートバイの関連団体の専務理事より要望に関する説明がありました。

  • 全国オートバイ協同組合連合会

「全国オートバイ協同組合連合会」は、日本全国で1700社、2000店舗の二輪車販売店の団体です。

要望として、まずは、「軽自動車等」となっている車種区分から「二輪車」を独立化してほしいというもので、その上で、二輪車の料金を現在の5/8にしてほしいというものでした。詳細は以下です。

第69回国土幹線道路部会の資料より

要望の2つ目である「二輪車料金をより低くする」に関する要望の背景の説明がありました。

第69回国土幹線道路部会の資料より

高速道路料金について

  • 高速道路料金割引に係るこれまでの経緯について
  • 混雑等に応じた柔軟な料金について

今回は、「変動料金」について議論してほしいとのこと。

事務局から説明があり、今後の進め方(案)が出てきておりました。

第69回国土幹線道路部会の資料より

委員からの意見

主な委員からの意見をご紹介します。

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委員
公平性だけで料金を決めるものではない。二輪車の利用促進をする政策の意義があるのか?
管理水準という面では穴ぼこや段差の影響が四輪車より二輪車の影響が大きいという部分もあり、実施にコストもかかっている。
重量以外にスペースも考える必要があり、利用実態を考えると軽の半分とは思えない。
また別の観点で、二輪車以外の人からみたら交通阻害の要素があり、公平性という点からすると片方からの主張のように思える。
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委員
料金を5/8にすれば、同じ利用料金を賄うには40%程度利用量が増える必要があるが、その見通しがあるのか?ちょっと疑問である。
また、軽自動車と普通自動車の差がなくなっているので、二輪車としては軽自動車の料金をあげてほしいという要望はあるのか?
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委員
料金を5/8を要望されている中で、「現在の料金を下回る金額とする」という一文を入れられている意図は?
二輪車の重さごとの高速道路の利用データはあるのか?データがない中では議論が難しいのではないか。
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委員
アクアラインに関しては、時間設定に早朝枠を導入してもいいのでは?
また、学生にヒアリングしたが、マイレージ割引が浸透していない。映画館などは、マイレージ割引が廃止され、即時キャッシュバックになっている。
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委員
社会実験の認知度が低い。認知度の向上は非常に重要。千葉での広報が目立つが、東京や神奈川方面の広報の拡充が必要なのでは?
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委員
民営化して20年経ちました。同じことをずっと言っていますが、「料金について検討する」主体が明確にされないまま、ずっと来ている。
国土幹線道路部会がずっと料金について検討して、それに道路会社が従う。この構造が続いていていいのか?
料金について検討するのは道路会社の責任では?そこで重要になるのが、法律に書いてある「公正妥当性」について明確にすること。
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委員
ETCの普及という意味での割引は役割を終えたので、ゼロベースで考えた方がいい。
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委員
社会実験については、渋滞をどうすれば緩和できるのか?という観点で料金を設定したことを評価したい。
混雑しないなら払っても仕方ないよね、というくらいにプレミアムを設定してほしいし、行動変容にもメリットがあるようにしてほしい。
割引は政策目的に合致したものに限って欲しい。
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委員
データに基づいて事後分析したことは評価したい。ただ、闇雲に料金パターンを繰り返して、やっていくのはどうなのか?
事前の想定のした上で、じゃあもっと良い状況にするには?という分析をしてほしい。
事前の想定せずに闇雲に料金パターンを当てはめると知見がたまらない。

委員からの意見が出きったところで、朝倉部会長がとりまとめて、閉会となりました。

最後までご覧いただきありがとうございました。