ETCカードをご利用のみなさん、こんにちは!
シリーズでご紹介しております、高速道路の割引(目的・効果・課題・見直し方針)ですが、今回は第6回です!
前回は、
ということで、 現在の「国土幹線道路部会」で検討されている「休日割引」の論点についてご紹介いたしました。
今回は、現在の「国土幹線道路部会」で検討されている「大口・多頻度割引」の論点についてご紹介したいと思います。
第49回国土幹線道路部会の資料を参照します。
現在、「国土幹線道路部会」では、新たな料金体系(平成26年全国、平成28年首都圏、平成29年近畿圏)について、定量的な分析・評価を実施し、課題や新たな知見等を整理した上で、今後の料金体系のあり方(料金割引の見直し)について議論されています。
「大口・多頻度割引」の総括が、上記資料にまとめてあります。
「大口・多頻度割引」 の目的は、業務目的で高速道路を利用する機会の多い車の負担軽減ですが、契約単位割引がコロナ影響等外的要因に左右され、契約者にとって不安定という課題が発生しており、頻度に関わらず料率を下げるほうが公平といったものや、より利用額に応じた割引を検討する必要があるという意見がでています。
その上で、以下の「見直し方針案」が出ています。
ということですね。以下、詳細資料です。
多頻度利用者(大口)の利用の定着化を図り、高速道路の利用を促進する目的で「大口・多頻度割引」は設定されています。
また、昭和41年から開始された「別納割引」において発生した「サヤ抜き」による蓄財やカードの使い回しによる登録外車両の利用等の悪質行為を防止するために、 平成17年から「大口・多頻度割引」は設定されています。
平成17年に「大口・多頻度割引」は、最大割引率約30%という条件で始まり、現在では、車両単位割引の拡充とETC2.0車両には割増の割引率を設定し、最大割引率約50%という割引条件となっています。
「大口・多頻度割引」の政策効果としては、平成25年度と令和元年度で比較し、利用台数割合、収入割合ともに微増傾向と評価されています。
「大口・多頻度割引」と「深夜割引」が重複適用される場合、普通車の定価料金を下回るケースもあり、適切な車種間料金比率のあり方が課題にあがっています。
「国土幹線道路部会」では、上記の「大口・多頻度割引」の論点 について議論・検討しながら、料金の見直しの審議をしている状況です。
次回は、現在の「国土幹線道路部会」で検討されている 「マイレージ割引」の論点 についてご紹介できればと考えております。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
(追記)
「社会資本整備審議会道路分科会国土幹線道路部会」における「持続可能な高速道路システムの構築に向けた制度等のあり方について」について『中間答申』がとりまとめられ、国土交通省から公表されました。