ETCカードをご利用のみなさま、こんにちは。

今回は、高速道路SA・PAに2023年秋から「短時間限定駐車マス」ができることをご紹介したいと思います。

高速道路SA・PAにおける課題 とは?

全国には852カ所のSA・PAがありますが、その中の約60%が駐車マス不足となっており、特に大型車における駐車マス不足が顕著であり、混雑状況がリアルタイムで情報配信されていないので、駐車場利用の平準化が図られていないといった問題があります。

さらに、働き方改革関連法で定められた時間外労働時間の上限規制が2024年からドライバーにも適用されることから労働環境改善への対応も喫緊の課題となっています。

大型車における駐車マス不足への対応

大型車における「駐車マス不足」への対応大型車ドライバーのより確実な休憩機会の確保を目的に、11箇所の休憩施設において、大型車駐車マスの一部を60分以内の駐車とする「短時間限定駐車マス」 が整備されることがNEXCO3社から発表されました。

<高速道路SA・PAにおける利便性向上の取組み> 大型車ドライバーのより確実な“休憩”機会を確保する実証実験を今秋から順次開始します ~大型車駐車マスの一部を「短時間限定駐車マス」として11箇所整備~

これは、長時間駐車車両の存在により、駐車ができずにSA・PAを出ていく大型車が多い休憩施設に、「短時間限定駐車マス」を整備することで、休憩機会の変化や、周辺休憩施設を含めた混雑状況、効果的な整備位置などを検証するためとのことです。

「短時間限定駐車マス」から「有料駐車マス」へ

短時間限定駐車マス」については、以前ご紹介した2023年2月3日に「高速道路SA・PAにおける利便性向上に関する検討会」から発表された「中間とりまとめ」にある対策のひとつです。

【駐車マス不足だけ?】高速道路SA・PAの課題と対策とは?

高速道路SA・PAにおける利便性向上に関する検討会 「中間とりまとめ」資料より

資料では、「カメラ等により時間管理」とされていますが、画像処理技術を導入して駐車時間をモニターするとのこと。

NEXCO3社のプレスリリースより

ただこの「短時間限定駐車マス」ですが、以下の資料のように「有料駐車マス」への布石と考えられます。

法的整理を行ったうえで、有料マスを順次導入し、最終的には混雑する路線の休憩施設はすべて有料化

と記載されているので、「短時間限定駐車マス」の検証を行った上で、一定期間経過後に「有料駐車マス」化されると予想します。

高速道路SA・PAにおける利便性向上に関する検討会 「中間とりまとめ」資料より

今回「短時間限定駐車マス」を導入するSAは以下の11カ所とのことで、今後、大型車駐車エリアの混雑状況を踏まえ、試行箇所数・マス数を拡大する可能性ありとのこと。足柄SAは対象が39マスと試行のメインとなるようです。

NEXCO3社のプレスリリースより

看板や路面標示の案内は以下のような感じで、今後、実証実験の状況を鑑み、厳格な監視体制や駐車時間を判定するための画像処理技術の導入など、さらに必要な対策を検討していく予定とのこと。

NEXCO3社のプレスリリースより

今後は、有料駐車マス、予約駐車マスの導入というステップに入っていくだろうと思われます。

最後まで読んで頂き、誠にありがとうございました。