ETCカードをご利用のみなさま、こんにちは。
今回は、2024年7月19日に開催された「第5回 自動物流道路に関する検討会」についてご紹介したいと思います。
「自動物流道路に関する検討会」は、2024年2月21日に設置された「自動物流道路(オートフロー・ロード)」の実現に向けた有識者、関係団体及び関係省庁からなる検討会です。
「自動物流道路(オートフロー・ロード)」とは、2023年10月に、国土幹線道路部会にてとりまとめられた「高規格道路ネットワークのあり方」に関する「中間とりまとめ」の中で物流構造を転換する切り札として提言されたものであります。「高規格道路ネットワークのあり方」に関する「中間とりまとめ」については、以下をご参照ください。
【2023年10月31日】「高規格道路ネットワークのあり方」に関する「中間とりまとめ」が発表されました!
自動物流道路(オートフロー・ロード)は、自動車に頼らずに、道路空間をフル活用したクリーンエネルギーによる新たな物流形態です。
既存の高速道路空間を最大限活用するとともに、徹底した省人化を図り、低炭素なシステムを用い、ハブ機能を持つ物流拠点の配置や配送に至るトータルの物流サービスにてロジスティクス改革を行うという目標をもっています。
「中間とりまとめ」では、逼迫する物流需要を踏まえ、通常であれば30~50年かかるパラダイムシフトを10年で実現する気概を持って当たることが重要と指摘しています。
2024年2月21日の「第1回自動物流道路に関する検討会」を皮切りに複数回の検討会を実施した上で、2024年夏頃に「中間とりまとめ」を行い、その後、議論を継続した上で「最終とりまとめ」を行う予定となっています。
今回、2024年7月19日に5回目の検討会が開かれました。
提出された資料では、「中間とりまとめ」に向けて以下のようにとりまとめられておりました。
物流効率化に係る自動運転の動き
自動物流道路へ活用する搬送技術や荷物の規格、荷役などについて現時点での状況や課題などがとりまとめられていました。
自動物流道路の実現に向けた課題の一つとして、「専用カートの開発」があげられており、技術開発の必要性が述べられています。
荷物に関しては統一した規格が課題としてあがっており、積み替えなどの荷役の自動化に対応できるような設計が求められています。
「入荷」から「カートへの荷積み(走行)」までのイメージ図です。
物流拠点において自動フォークリフトにてトラックから荷下ろしを行い、無人搬送ロボットにて拠点内で運搬し、専用カートへ自動フォークリフトへ荷積みするという流れとなっています。
「走行」から「出荷」までのイメージ図です。
物流拠点にてカートから荷卸しロボットに荷卸しを行い、ソーターロボットにて運搬、仕分けを行い、自動積込装置にて各トラックへ荷積みを行うという流れになっています。
「自動物流道路」では、特性に応じた分担や個々の移動でなく、物流全体を効率化すること、環境に配慮した持続可能な物流システムであることが求められています。
自動物流道路の実験線を設定するにあたっての基本的な考え方をとりまとめています。各種技術開発が必要となるため、まずは実験的なフィールドを設定し、技術やオペレーションの検証を行っていくとしています。
今後の議論の方向性について
本検討会の今後の議論の方向性がとりまとめられていました。
どのような「中間とりまとめ」になるか注目したいですね。
最後まで読んで頂き、誠にありがとうございました。
(2024.07.25 追記)↓
第1回検討会から第5回検討会までの議論を踏まえ、『自動物流道路のあり方 中間とりまとめ』が2024年7月25日にとりまとめられました。