ETCカードをご利用のみなさま、こんにちは。

今回は、NEXCO西日本が2025年10月以降も引き続き「関門トンネル」の事業を行う許可を国土交通省が出したことをご紹介したいと思います。

関門トンネル」は「日本道路公団等の民営化に伴う経過措置及び関係政令の整備等に関する政令」に基づき、NEXCO西日本の成立の日から起算して20年を超えない期間において、NEXCO西日本は引き続き関門トンネルの管理を行うことができるとされており、現行の許可においては、2005年10月1日から2025年9月30日までとなっていました。

この期限となっている2025年9月30日が差し迫ってきていましたが、2025年9月29日付けでNEXCO西日本は国土交通省から事業許可を受けたと発表しました。

NEXCO西日本のプレスリリースより

本件に先立ち、債務償還が終わっている「関門トンネル」の料金徴収期間を2045年9月30日まで20年間延長するための政令改正が、2025年8月1日に公布・施行されています。

そして、2025年9月26日に「関門トンネル連絡調整会議」が開催され、国土交通省や関連自治体に対して、NEXCO西日本は、継続して管理を行うことを前提に今後の対応について以下の説明を行いました。

  • 関門トンネルは海底トンネルという特殊な構造物であり、大規模な換気設備、排水設備を有しており、維持管理には多額の費用を要する。
  • 供用後 70 年近く経過していることもあり、将来も安心してご利用いただくためには、老朽化が進行する床版の取替や換気・排水設備等の大規模な更新に加え、トンネル構造物の修繕・予防保全が必要。
  • 加えて、料金所付近での渋滞や、車線逸脱による重大事故の発生といった課題があり、必要な財源を確保した上で、ETC の導入など、利便性・安全性等の機能向上が必要。
  • さらに、近年は建設資材価格及び労務費が上昇傾向にあり、今後の管理コストに影響。
  • 引き続き関門トンネルを安全・安心にご利用いただくためには、現行料金に加えて追加的な利用者負担について検討が必要。
  • これらを踏まえた対応について、速やかに検討を進めていく。

関係自治体からは、以下の意見が出ておりました。

  • 西日本高速道路株式会社から説明のあった老朽化した設備の大規模更新や構造物の修繕,利便性向上を含めて適切に行っていただき、交通機能を維持し続けていただきたい。
  • 併せて、料金所周辺での混雑緩和や利便性向上のために ETC の導入をお願いしたい。
  • これらの対応を進めるため、現行料金に加えて追加的な利用者負担について検討が必要であることは理解。
  • 利用者負担については、利用者への影響にも配慮いただくとともに、利用者の理解を得られるよう努めていただきたい。
  • 引き続き、トンネルの老朽化対策や機能向上の実施等、今後の維持管理に必要な対応に関する調整をお願いしたい。

ETCの導入や料金の値上げなどは今後の検討次第かと思いますが、恐らく進んでいくのだろうと思われます。

最後まで読んで頂き、誠にありがとうございました。