ETCカードをご利用のみなさま、こんにちは。

今回は、首都高速の「料金値上げ」「割引見直し」が検討されていることについて金子国土交通大臣が会見で言及しましたので、内容をご紹介したいと思います。

以前、首都高速が、2025年10月27日に「首都高の持続可能な道路サービスに関する検討会」を立ち上げ、料金見直しについて検討を開始していることをご紹介しました。

この件について、2025年12月05日の金子恭之国土交通大臣の定例記者会見の質疑応答にて記者からの質問に対して大臣が回答していましたので、ご紹介したいと思います。

(記者)

高速道路の値上げ問題です。

報道で首都高速の通行料金の値上げを国が検討しているということだと聞いています。御案内のとおり、道路局高速道路課でも企画課でも一緒なのですけれども、とにかく無駄なことをやっている、その象徴が日本橋の地下化ということです。

1兆円もかかると、正式なまだコスト発表はしていませんが。インフラの老朽化対策、高速道路だけではなくて、トンネルや橋やなんだかんだということですけれど、お金が莫大にいることを国は分かっているわけですが、そういうところで無駄をやりながら、自分たちで金がないとなったら、国民あるいは利用者にそのツケを回す。

一方で、車でいうところでいうと、自賠責のお金が返ってきたり、それは金子大臣にも御尽力いただいたことを本当に感謝申し上げます。

あるいは、燃油の暫定税率が年末もしくは年度末に廃止されるという形で、景気浮揚策も一定程度やられているのに対して、片方で笑顔を出しながら、片方で金を取るというようなお代官様みたいなことをやる。

これはやはり、国民感情それから道路利用者感情からすると、相容れないものだと思っています。国としての御見解を賜りたいと思います。

(大臣)

首都高速に関する報道はもちろん承知していますけれども、現在、首都高速道路会社において、今後も持続可能な道路サービスを提供していくための課題・対応策について、10月より検討会を開始し、年内に中間とりまとめを行うべく、議論されているものと承知しています。

12月1日に実施された第3回検討会では、近年、労務費や資材費が高騰している中で、引き続き、首都高速の安定的な道路サービスを提供するための財源確保に向けて、コスト縮減や利用者負担等の考えられる様々な対応について、議論がなされたと聞いています。

首都高速道路会社からは、現時点において、持続可能な道路サービス提供に向けた具体的な対応方針は未定であり、年内の中間とりまとめに向けて、具体的な内容について、引き続き検討していくと聞いています。

首都高速の日本橋区間の地下化事業については、首都高速の日本橋エリアは昭和39年の東京オリンピックに合わせ、既存の河川空間を活用して緊急的に整備された結果、現在では老朽化が進む一方で、既存の水辺空間を消失するなど、都市の景観や快適さを損なうこととなりました。

こうした中、有識者からは、老朽化した首都高速都心環状線は、高架橋を撤去し、地下化などを含めた再生を目指すという提言を複数回頂いています。

また、中央区からは、国・東京都に対して、「地下化の協力について、責任を持ち全力で取り組む」との申し入れがなされたことは御存じのとおりだと思います。

これを受けて、首都高速道路会社において、この区間を含め、首都高速全体の大規模更新計画を策定しました。

その後、東京都、再開発事業者などの関係者と調整し、費用負担を決定した上で、首都高速道路株式会社において令和2年より日本橋区間の地下化事業に取り組んでいます。

この日本橋区間の地下化事業によって、必要な老朽化対策等が行われることで、安全・安心の確保とともに、その機能を将来にわたり維持することが可能となります。

首都高速の日本橋区間の地下化事業については、引き続き、首都高速全体の老朽化対策を行いつつ、首都東京の中心である日本橋周辺の都市景観を再生し、地域の魅力を向上させるため、まちづくりと一体となって進めていきたいと考えています。

国土交通省としては、高速道路の持続的な管理運営を行いながら、老朽化対策に資する大規模更新事業を、周辺のまちづくりと連携して進めていくことは重要であると考えており、引き続き首都高速道路会社や関係機関と連携しながら、必要な対応を進めてまいります。

(記者)

道路局の作文を読まされるのも、大臣も大変だと思いますけれど、景観というなら是非、三越(みつこし)前に立ってみていただけたら助かる、景観なんてあったものじゃない。

それから1点漏れていました。

首都高速をやり始めると、他の都市交通も大体、国土交通省は値上げに走るのですね。それからNEXCOもあります。

他の都市交通に対する料金上げ、波及の可能性はありますか。

(大臣)

現時点において、料金改定について、他の高速道路会社から具体的に検討に関する相談は来ていません。


とのことで、

国土交通省として、検討が進んでいることは承知しており、首都高速と連携しながら必要な対応を進めていくとのことで、他の高速道路会社への波及については、現時点で相談自体がない

という回答でした。

記者の質問が少しバイアスがかかっているのが気になりますが、料金改定については、今後はどうなるかは不明ながら、現時点で検討しているのは、首都高速のみというのは間違いなさそうです。

最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。