ETCカードをご利用のみなさま、こんにちは。

今回は、圏央道の神奈川県区間にある「高速横浜環状南線(通称、よこかんみなみ)」と「横浜湘南道路」がいつ開通するのか?どこまで進んでいるのか?などの整備状況についてご紹介いたします。

以前、首都圏3環状道路の整備状況についてご紹介しましたが、「外環道」は調布市で起こった陥没によってすべてのシールドマシンが現在も停止中で、開通時期が見通せない状態のままです。

首都圏3環状道路(中央環状、外環、圏央道)の整備状況について

国土交通省 関東地方整備局 より

圏央道」に関しては、神奈川県区間、千葉県区間ともに開通目標時期が決まっており、鋭意工事中となっています。

今回は、「圏央道」の神奈川県区間に関して詳しく整備状況をご紹介できればと思っています。「圏央道」の残りの神奈川県区間は、「横浜環状南線」と「横浜湘南道路」の2つです。

「横浜環状南線」は2025年度開通、「横浜湘南道路」は2024年度開通目標となっていますが、いつ開通される見込みでしょうか?

結論としては、

「横浜環状南線」「横浜湘南道路」ともに目標時期での開通は困難

であることがわかりました。

2022年8月4日に開催されました「神奈川県圏央道連絡調整会議(第3回)」の報告資料に以下のように記載されています。

横浜湘南道路及び高速横浜環状南線は、安全・安心な施工のためには、施行条件に合わせて堀進速度を調整するなど、安全かつ慎重な施工が必要であることから、現時点において全体事業工程を正確に把握することは困難な状況である。そのため、現在の公表している2024年度(横浜湘南道路)及び2025年度(高速横浜環状南線)の開通は困難であり、新たな開通目標についてはトンネル堀進の状況等を踏まえ改めて公表する

2022.08.04開催「神奈川県圏央道連絡調整会議(第3回)」議事概要 より

内容の詳細をお知りになりたい方は、以下のサイトをご確認下さい。

神奈川県圏央道連絡調整会議(第3回) 開催結果について

「神奈川県圏央道連絡調整会議(第3回)」 の資料より

道路ごとに個別に状況を見ていきたいと思います。

まず、「横浜湘南道路」についてですが、 延長約7.5km、4車線の道路で、一部高架部はありますが、区間のほとんどがトンネル部となっております。「横浜環状南線」と接続する栄IC・JCTを起点とし、国道1号の地下を通って、藤沢ICにおいて新湘南バイパス及び国道1号と接続します。

国土交通省関東地方整備局横浜国道事務所 より
国土交通省関東地方整備局横浜国道事務所 より

工事の進捗状況ですが、2022年8月3日に行われた「横浜湘南道路トンネル技術検討会」の議事録によると、シールドマシン1号機(赤)は、2022年7月31日時点で、約2,400m堀進済み。シールドマシン2号機(青)は、2022年5月12日時点で、約180mの初期堀進が完了し、現在は本堀進に向けた段取り替えを行っているとのこと。

※「初期掘進」とは、シールドマシンが立坑内の仮に組立てたセグメントを押して前進する期間のことで、シールドマシンをゆっくりと前進させ、その間に、シールドマシンの調整を行い、動かすための設備をすべて坑内に整えること

※「本掘進」とは、初期堀進後に前進する期間のことで、シールドマシンのすべての設備が整い、本格的に掘削を行うこと

現状では、堀進による地表面の変状、騒音・振動、地下水位の異常などは起きていないとのこと

横浜湘南道路トンネル技術検討委員会 資料より

資料を見ると、1号機は、真ん中あたりに立坑をつくってスタートし、藤沢ICで回転して栄IC方面に向かい、2号機は、栄ICから1号機がスタートした真ん中あたりまで向かって地中接合するという感じになってますね。1号機は、2号機の3倍くらいの距離を掘り進むことになりますが、これにはなにか理由があるのでしょうね。

2019年11月に、地中に残されていた鋼材に接触し、1号機が2年弱停止していましたが、その後の施工管理はうまくいっているとのこと。

「横浜湘南道路」の開通目標は2024年度となっていますが、開通目標での開通は困難であると発表されました。

次に「横浜環状南線」ですが、こちらは、延長8.9km、6車線の道路で、70%ほどがトンネル部となっています。横浜横須賀道路の釜利谷ジャンクションと国道1号を結ぶ道路となっています。

国土交通省関東地方整備局横浜国道事務所 より
国土交通省関東地方整備局横浜国道事務所 より

工事の進捗状況ですが、シールドマシンは2機稼働しており、それぞれ「モグるん」と「ほりまる」という愛称が付けられています。

「モグるん」は、1,320mの桂台トンネル区間を発進到達立坑から上り線側を掘削し、回転立坑で反転、下り線側を掘削する予定となっています。2022年8月1日時点での「モグるん」の位置は以下の場所で、1,224m堀進しており、半分近くまで来ています

よこかんみなみ【横浜環状南線】 (NEXCO東日本) より

モグるん」は、以下のシールドマシンです。

よこかんみなみ【横浜環状南線】 (NEXCO東日本) より

次が「ほりまる」ですが、1,724mの公田笠間トンネル区間を発進到達立坑から下り線側を掘削し、回転立坑で反転、上り線側を掘削するという「モグるん」とは逆方向からのスタートしています。2022年8月1日時点では、148m堀進しており、現在は初期掘割を終えて本掘割のための準備をしているとのこと。

よこかんみなみ【横浜環状南線】 (NEXCO東日本) より

ほりまる」は、以下のシールドマシンです。

よこかんみなみ【横浜環状南線】 (NEXCO東日本) より

トンネル以外に関しての進捗状況は、戸塚IC~栄IC・JCTは改良工事等を実施中で、栄IC・JTCは、橋梁下部工が107/124基、上部工が7/30橋が施行済みとのこと。

「横浜環状南線」の開通目標は2025年度となっていますが、開通目標での開通は困難であると発表されました。

「横浜環状南線」と「横浜湘南道路」の開通は、神奈川県の東西方向の道路ネットワークの強化につながります。現在の神奈川県の東西方向の交通は、東名・保土ヶ谷バイパスなどに頼っており、渋滞が慢性化しています。「横浜環状南線」と「横浜湘南道路」の整備により、東西交通が複線化し、神奈川県を通過する広域交通や県内交通において東西方向を中心に円滑化・定時性の向上が期待されています。

新たな開通時期に関しては、トンネル堀進状況等を踏まえて改めて公表するとのことでした。

外環道もそうですが、トンネル工事は難易度が高く、開通目標の延長が続きますね。開通時期の見直しは残念ですが、地域の安全・安心を最優先にすると仕方がないですね。早期開通を願っています。