ETCカードをご利用のみなさま、こんにちは。

今回は、インボイス制度の導入後の「少額特例」についてご紹介したいと思います。

これまで、3万円未満の仕入れについては領収書がなくても仕入税額控除に利用することが特例として認められてきましたが、2023年10月から始まるインボイス制度では、この特例がなくなり、3万円未満の領収書も必要となります。

ただし、インボイス開始後での例外(特例)もあります!

その一つが先日ご紹介した公共交通機関特例」などそもそも請求書・領収書が発行されない場合で、この場合、インボイス制度の導入後もこれまでどおり帳簿に記載するだけで仕入税額控除が認められます。

それ以外にも、一定の事業者に一定期間だけの例外(経過措置)があります。

一定規模以下の事業者に限り、仕入額が1万円未満の場合は、これまでどおり帳簿に記載するだけで仕入税額控除が認められる経過措置が設けられています。

これは、一定規模以下の事業者に対する事務負担の軽減措置(少額特例)と呼ばれているものです。

国税庁のサイトには、「インボイス制度に関するQ&A目次一覧」があり、一定規模以下の事業者に対する事務負担の軽減措置について以下の回答があります。

インボイス制度に関するQ&A(国税庁) より

「少額特例」とは?

少額特例」として認められる条件は以下の通りです。

 ・対象事業者
    基準期間における課税売上高が1億円以下 または
    特定期間における課税売上高が5,000万円以下
 ・対象期間
    2023年10月~2029年9月
 ・対象仕入れ
    当該課税仕入れに係る支払対価の額(税込み)が1万円未満

ちなみに免税事業者からの課税仕入れであっても条件を満たせば、本経過措置の対象となるとのこと。


「少額特例」の条件を満たしていれば、「高速道路料金」についても軽減措置が受けられるので、2029年9月までは、帳簿に記載するだけで仕入税額控除が受けられます。

少額特例」の条件を満たしていない場合、仕入税額控除を受けるためには、インボイスが必要となります。

高速道路の利用時に発行される領収書は、現金、クレジットカード、ETCクレジットカード、ETCコーポレートカードによって、それぞれインボイスへの対応が異なっています。

ETCカードは何がインボイス(適格請求書)となるのでしょうか?

高速道路各社がさまざまな情報を発信しているので、そちらも合わせて確認してみてください。

まとめ

  • インボイス開始後は3万円未満の仕入れでも領収書が必要
  • ただし、免除される例外(特例)あり
  • 課税売上高1億円以下の事業者の場合、1万円未満の仕入れは例外(少額特例)
  • 少額特例は、2029年9月までの事務負担軽減措置(経過措置)

以下、その他参考リンクです。

ETCカードのインボイス(適格請求書)とは?

「ETC利用照会サービス」とは?

SAやPAにある「ETC利用履歴発行プリンター」からインボイスは印刷されるか?

インボイス制度の「2割特例」とは?

インボイス制度の「少額特例」とは?

インボイス制度の「公共交通機関特例」とは?


最後まで見ていただき、誠にありがとうございました。