ETCカードをご利用のみなさま、こんにちは。

今回は、インボイス制度開始によって今まで以上に大きな役割をはたしそうな「ETC利用照会サービス」についてご紹介したいと思います。

「ETC利用照会サービス」は、事前に登録したETCカードにて利用した走行について、インターネット上で確認できる無料のサービスです。NEXCO3社、首都高速、阪神高速、本四高速の6社が共同で運営しています。


詳細」については、以前、ブログでまとめましたので参考にしてください。

「ETC利用照会サービス」を使いこなすために知っておきたいこと!

また「利用において注意すべきこと」も以前、ブログでまとめました。

「ETC利用照会サービス」で、ETCコーポレートカードでは出来て、ETCクレジットカードでは出来ないこと!


では、「ETC利用照会サービス」がなぜ、インボイス制度開始によって今まで以上に大きな役割となるのでしょうか?

それは、

ETCクレジットカードの場合、カードの利用明細はインボイスにならないから

です。

そして、

ETCクレジットカードのインボイスは「ETC利用照会サービス」から発行されるから

です。

これまでは、ETCクレジットカードの利用明細にて、利用額を確認し、仕入税額控除 (売上の消費税から仕入の消費税を差し引くこと) を行うというのが一般的でした。

しかし、インボイス制度が導入されると、ETCクレジットカードの利用明細だけでは仕入税額控除を行うことができず、ETCの利用料金に対してのインボイスを保存する必要があります。

このETCクレジットカードのにおけるETCの利用料金に対してのインボイスが「ETC利用照会サービス」からダウンロードできる「利用証明書」となっています。

ETCカードには、クレジットカード会社が発行するETCクレジットカード以外にも、道路会社が発行するETCコーポレートカードとETCパーソナルカードがありますが、「ETC利用照会サービス」からダウンロードできる「利用証明書」がインボイスとなるのは、ETCクレジットカードのみです。

ここは勘違いしやすいのでしっかりご認識ください!!

詳しくは、以下をご参照下さい。

ETCカードは何がインボイス(適格請求書)となるのでしょうか?

では、ETCクレジットカードのインボイスとなる「利用証明書」を発行する「ETC利用照会サービス」とはどんなものなのでしょうか?詳しくご紹介したいと思います。

それぞれの記事において、重要な部分を抜き出すと以下のようになります。

「ETC利用照会サービス」の対象となるETCカード

・ETCクレジットカード
・ETCパーソナルカード
・ETCコーポレートカード

同じメールアドレスで複数のIDを作成できます

登録する必要のあるカードが大量にある場合には、同じメールアドレスで複数のIDを作成することができます

1IDにつき、登録できるカード枚数

・ETCクレジットカード、ETCパーソナルカード → 10枚
・ETCコーポレートカード → 1,000枚

ETCクレジットカードとETCコーポレートカードの登録には別IDが必要

同じIDでETCクレジットカード(ETCパーソナルカード)とETCコーポレートカードを一緒に登録できません。ETCクレジットカード用のIDとETCコーポレートカード用のIDが必要となります

ETCクレジットカードは1つのIDにしか登録できません

同じETCクレジットカードは複数のIDで登録できません。ETCコーポレートカードの場合は、同じETCコーポレートカードを複数のIDで登録できます。

「ETC利用照会サービス」の特徴

1.過去15か月間の利用証明書・利用明細の確認ができる
  (ETCコーポレートカードの場合は、過去62日間)
2.ETC無線走行、ETC非無線走行(ETCカード手渡し精算)ともに反映
3.利用明細がPDFまたは、CSVでダウンロードできる
4.利用証明書PDFがダウンロードできる

「ETC利用照会サービス」とインボイス制度

・ETCクレジットカードの場合、「利用証明書」がインボイスとなります
・ETCコーポレートカードの場合、「利用証明書」はインボイスになりません

適格請求書等保存方式(インボイス制度)開始に伴う高速道路料金の領収書等

ETCコーポレートカードは、実際の料金と異なります

ETCコーポレートカードの場合、料金調整や平日朝夕割引等の後日適用となる割引、大口・多頻度割引は反映されないため、実際の請求額とETC利用照会サービスで表示される料金が異なることがあります。 そのため、ETCコーポレートカードの利用証明書はインボイスにはなりません。

「ETC利用照会サービス」の登録に必要なもの

・メールアドレス
・ETCカード番号
・車載器管理番号
・車両番号
・過去の利用年月日

登録後、すぐに利用明細は表示されません!

「ETC利用照会サービス」に登録して、IDを作って、ログインしてもすぐには利用明細を確認することができません。これは「ETC利用照会サービス」側でデータ処理が必要なためです。最大で4時間後に確認することができるようになるので、しばらく時間をおいてから確認して下さい。

通行料金が「確定」するまでしばらく時間がかかります!

「ETC利用照会サービス」では、一時的に割引前や確認中の料金を表示しています。利用明細の備考欄に「確定」と表示されているものは、通行料金が確定していますが、「確認中」となっているものは通行料金が変更になる可能性があります。「確認中」から「確定」へ変わるタイミングは、おおよそ以下の通りです。ご注意下さい。


ただし、上記はETCクレジットカード、ETCパーソナルカードの場合であり、ETCコーポレートカードの場合は、実際の料金と異なるため「確定」とはなりません。

内容を知れば、数多くのETCクレジットカードをお持ちの方は、「なんかすごく大変じゃないか?」「自分でできるんだろうか?」とお考えになるかと思います。


以下、その他参考リンクです。

ETCカードのインボイス(適格請求書)とは?

SAやPAにある「ETC利用履歴発行プリンター」からインボイスは印刷されるか?

インボイス制度の「2割特例」とは?

インボイス制度の「少額特例」とは?

インボイス制度の「公共交通機関特例」とは?


最後まで見ていただき、誠にありがとうございました。