ETCカードをご利用のみなさま、こんにちは。

今回は、トラック事業者へのデジタコの普及推進を図るための施策を検討する「第3回 物流革新に向けたデジタル式運行記録計の普及促進に関する検討会」が2024年7月30日に開催されたので、ご紹介したいと思います。

「デジタコ」とは、正式名称は「デジタルタコグラフ」と言い、自動車運転時の速度・走行時間・走行距離などの情報をメモリーカード等に記録するデジタル式の運行記録計のことです。

「2024年問題」を解決するために、2023年6月2日に決定された「物流改革に向けた政策パッケージ」において

デジタコは将来的な義務づけも視野に入れつつ強力な普及促進を図る

とされており、DXによる物流の効率化や生産性向上を図る観点からも活用が重要視されています。

そのような状況の中、国土交通省では、トラックにおけるデジタコの強力な普及促進を図るための方策を検討するために検討会を設置しました。

今回は、デジタコの普及目標・普及策の設定及び普及状況のフォローアップ手法について議論されました。

デジタコに係るアンケート結果概要

2024年7月4日に実施された「第2回検討会」にて公表されたトラック運送事業者、車両メーカー、デジタコメーカー、それぞれに対してのデジタコに関するアンケート調査の結果がとりまとめられていました。(第2回検討会の内容は以下の過去記事をご参照ください)

「第3回 物流革新に向けたデジタル式運行記録計の普及促進に関する検討会」資料より

普及促進に係る委員からの主な意見

デジタコの普及促進に係る委員からの意見がとりまとめられていました。

「第3回 物流革新に向けたデジタル式運行記録計の普及促進に関する検討会」資料より

強力な普及促進のための基本的な考え方

基本的な考え方では、「安全運転管理」「労務管理」「悪質事業者対策」のためにもデジタコは有効なツールであり、「費用負担の軽減」や「装着意義の理解向上」を行いつつ「義務化の要否検討」へつなげる方針となっています。

デジタコの機能のうち「動態管理機能」については各事業者が判断することが望ましいとしています。

「第3回 物流革新に向けたデジタル式運行記録計の普及促進に関する検討会」資料より

装着率に係る目標の設定(案)

目標は、「2027年までに85%」との案がでています。

「第3回 物流革新に向けたデジタル式運行記録計の普及促進に関する検討会」資料より

装着率向上策(案)①費用負担の軽減

「費用負担の軽減」について、現行の補助制度を、未装着者の優先と小規模事業者へは補助率、限度額を引き上げる方向性で見直しとしています。

「第3回 物流革新に向けたデジタル式運行記録計の普及促進に関する検討会」資料より

装着率向上策(案)②装着意義の理解向上

「装着意義の理解向上」のために、セミナーの開催や啓発動画の作成を行うとしています。

「第3回 物流革新に向けたデジタル式運行記録計の普及促進に関する検討会」資料より

装着率向上策(案)③義務化の要否検討

2025年~2027年まで毎年末にフォローアップ調査を実施して本検討会へ報告し、2027年度末に本検討会を開催し、義務化の要否について検討する方向性とのこと。

「第3回 物流革新に向けたデジタル式運行記録計の普及促進に関する検討会」資料より

最後まで読んで頂き、誠にありがとうございました。